用語辞典
アニメ用語やネットスラングなど、現代日本の表現を集めた用語辞典。オタク文化や日常で使われる言葉を解説します。
インターネット
16 件
カップリング
Coupling(かっぷりんぐ)
カップリングとは、同人やファンの文化でキャラクター同士の恋愛関係の組み合わせを指す語。海外における「Shipping」の意味とほぼ同じである。 男性同士の恋愛を描くBLにも、女性同士の恋愛を描く百合にも使う。男女の組み合わせも同様。略すときはカプ、または CP と書く。CP のほうは、中国語圏をはじめ東アジアのファンの間でも共通して使われている。 推しカプは、自分が好きで応援しているカップリングのこと。SNSでは「〇〇と〇〇が推しカプです」のように使う。 原作で恋仲として描かれる組み合わせは、公式カップリングと呼ぶ。カップリングという語そのものは、非公式の解釈だけを指すわけではない。ただしファン活動の中心にあるのは、原作にない組み合わせを想像したり解釈したりする楽しみ方。 派生の呼び方もある。同じキャラクター同士を掛け合わせた組み合わせは二乗と呼ぶ。恋愛ではない友情や相棒の関係はコンビと呼び、恋愛の A×B と区別して A+B や A&B と書く。
ガチ恋
Gachikoi(がちこい)
ガチ恋とは、アイドル・タレント・VTuber・ライブ配信者などに本気で恋愛感情を抱くこと。またはそうした感情を持つファンを指す言葉である。推しを応援する気持ちが高じて、画面やステージの向こうにいる相手と付き合いたいと思うところまで至った状態を指す。ガチは「本気で」の意で、文字どおり本気の恋を意味する。 同じファン活動でも、推し活とガチ恋では感情の向きが違う。推す行為は応援や布教が中心で、良さを他のファンと分かち合えるのが前提になっている。一方ガチ恋は恋愛感情なので、独占欲や嫉妬を伴いやすい。同じ相手を推す他のファンを受け入れられない同担拒否につながることもある。 SNSやオタク同士の会話では、自嘲や興奮まじりに「完全にガチ恋」と状態を語る形で使われることが多い。行き過ぎると過剰な課金に向かうこともあり、ファン本人が半ば自覚しながら使う言葉でもある。
海外ニキ
Kaigai Niki(かいがいにき)
「海外の兄貴(アニキ)」を略したネットスラングで、日本のネット上で外国人ユーザーを親しみを込めて呼ぶ表現。 主にニコニコ動画やYouTube配信、SNSなどで外国人男性に対して使われる。複数人をひっくるめて呼ぶ際など、性別を問わず用いられる。女性を特定して呼ぶ場合は「海外ネキ」が使われる。
草
Kusa(くさ)
日本のインターネットスラングで「笑い」を意味する表現。英語圏における「lol」に近い感覚で、面白い・笑えるという反応を示す際に用いられる。文末に単体で置く「草」のほか、「草生える」「草生えた」といった動詞形でも使われる。 草はそのまま英語に翻訳するとGrassとなるが、由来を知らなければ全くもって意味不明である。
厨二病
Chunibyo(ちゅうにびょう)
厨二病(ちゅうにびょう)は、中学2年生前後の思春期にありがちな、自意識過剰で痛々しい言動を揶揄するネットスラング。「病」と付くが医学用語ではなく、思春期特有の背伸びを「発症する」「かかる」のように病気になぞらえた表現。 もっとも広く知られているのは、自分に超常的な力が封印されている、秘密の組織に狙われているといった壮大な妄想を抱くタイプ。ただし本来の意味はもっと広く、大人ぶった背伸びや、メジャーなものを見下すサブカル志向、不良を気取る態度なども含まれる。自嘲にも他人へのツッコミにも使われ、年齢は問わない。 アニメやライトノベルでは厨二病キャラがひとつのジャンルとして定着しており、海外のアニメファンにも広く認知されている。
尊い
Toutoi(とうとい)
尊い(とうとい)は、心を奪われた相手に、思わず拝みたくなるほど素晴らしいという気持ちを表すオタク・ファンの言葉。対象はさまざま。アニメや漫画のキャラクター、その二人の関係性、実在のアイドルや声優にも使う。胸がいっぱいになって、ただ好きと言うだけでは足りないときに口をつく。 ただ好きという感情より一段深く、信仰心に近い響きを持つのが特徴。愛おしさが極まると、もう相手を神様や仏様のように感じ、手を合わせたくなる。だからこそ、軽い称賛よりも強い熱量がこもる。場面によっては、ただ最高だと伝えたいだけのときにも気軽に使われる。 もとは神仏や人の命、気高い生き方に向ける格式の高い言葉である。それをファンが推しへの感情に当てはめたところに、この語の面白さがある。古い敬いの言葉が、現代のオタクの語彙としてよみがえった形。
なろう系
Narou Kei(なろうけい)
Web小説投稿サイト「小説家になろう」発の作品、またはそこで頻出するテンプレート的な展開や設定を共有する作品群の総称。 異世界転生・転移、チート級の能力獲得、ステータス画面によるスキル表示、ハーレム展開といった特定のパターンを踏襲した作品を指す。必ずしも「小説家になろう」掲載作品に限らず、同様の構造を持つライトノベルやアニメ、マンガ全般に対しても広く使われている。
ぬい
Nui(ぬい)
ぬいとは、ぬいぐるみの略。とくにアニメやゲーム、アイドルなどのキャラクターをかたどったぬいぐるみを指すことが多い。オタク文化やSNSの中で広まった呼び方で、自分の推しに限らず、キャラクターもののぬいぐるみを軽く「ぬい」と呼ぶこともある。 キャラクターぬいぐるみ全般を指すが、推し活の文脈で使われると、推し(応援しているキャラクターやアイドル、VTuberなど)を立体化したぬいぐるみという意味合いが強くなる。メーカーや公式が販売する公式ぬいだけでなく、ファンが自分で布から縫って作る自作ぬいや、市販品を推しに見立てたものも含まれる。 持ち歩ける小型サイズが好まれ、カバンに入れたり手に持ったりして連れ歩く前提のものが選ばれやすい。推しのぬいを手元に置き、連れ歩いたり撮影したり着せ替えたりする遊び方は「ぬい活」と呼ばれる。 英語では plushie が近いが、ニュアンスはずれる。plushie はぬいぐるみ全般を指す言葉で、キャラクターや推しとの結びつきまでは含まない。merch も公式グッズという意味では重なるものの、自作ぬいや分身として連れ歩く側面はこぼれ落ちる。
ぬい活
Nui-katsu(ぬいかつ)
ぬい活とは、ぬいぐるみに関連する活動のこと。お気に入りのぬいぐるみや、推しのぬいぐるみ(ぬい)を集めたり連れ出したり、写真を撮ったり服を着せたりして楽しむ活動全般を指す。 推し活の一ジャンルとして語られることが多いが、特定の推しを持つことは前提ではない。ひと目惚れした一体や、長く手元にあるお気に入りのぬいと出かけたり、着せ替えるのも同じくぬい活と呼ばれる。 楽しみ方は幅広い。家に迎えたぬいを飾るだけでなく、カフェや旅行先へ持ち歩いて写真を撮るぬい撮り、ぬいぐるみに着せる衣装のぬい服などを着せたり、複数の遊び方が周辺語とともに広がっている。ぬいを新しく手に入れることはお迎えと呼ばれ、コレクションよりも一緒に生活したり出かけることそのものを楽しむ。 公式の規格はなく呼び名もまちまちだが、20cm前後は飾り向き、持ち歩きには10cm前後、15cm前後が使われやすい。着せ替え用の衣装もこの二つのサイズで手に入りやすい。
夢
Yume(ゆめ)
オタク文脈における「夢」とは、アニメや漫画・ゲームのキャラクターと、読者自身あるいは読者が思い描く人物との関係を描く創作ジャンルの総称。小説なら夢小説、イラストなら夢絵、漫画なら夢漫画と呼び、これらをまとめて夢向けという。 作品の主人公にあたるオリジナルキャラクターを夢主(ゆめぬし/ゆめしゅ)と呼ぶ。書き手や読み手が自分自身を重ねる自己投影型もあれば、作者から切り離された第三者として造形される型もあり、外見や性格に決まった形はない。 狭義には、主人公の名前を読者が自由に置き換えられる小説を指す。この名前変換の仕組みが夢というジャンルの出発点で、現在も多くの投稿サイトが対応している。 夢を好む人は夢女子、男性であれば夢男子と呼ばれる。ほかに夢女、ドリーマーといった言い方もある。 英語圏での「yume」 英語圏で近い概念は self-insert や reader-insert。読者の名前が入る箇所に Y/N(Your Name)と記す表記も広く使われている。近年はここに yume、yumeship という日本語由来の語が加わり、キャラクターと自分との関係を指す言葉として通じるようになってきた。
夢女子
Yumejoshi(ゆめじょし)
夢女子(ゆめじょし)は、アニメ・漫画・ゲームのキャラクターを相手に、自分や自分の分身との関係を想像して楽しむ女性のファン。その想像を小説やイラストの形にした創作ジャンルが「夢」で、夢を愛好する人を夢女子と呼ぶ。相手は二次元のキャラクターが中心だが、アイドルや声優など実在の人物に向かうこともある。 恋愛関係だけではなく、友情や家族のような間柄、あるいは直接は関わらず見守るだけの立場まで幅がある。物語への入り込み方もさまざまで、主人公を自分自身と重ねる人もいれば、自分とは別の独立した人物として動かす人もいる。 創作の中心に置かれるのが夢主(ゆめぬし)。読者や書き手の分身として物語に登場する主人公で、名前を持たないオリジナルの人物であることが多い。この夢主を通して、画面の向こうのキャラクターと過ごす時間を疑似体験する。「夢」という言葉には、現実にはありえない関係を思い描くという意味と、物語の世界へ入り込むという意味の両方が重なっている。 SNSの投稿や会話の中では、自分自身を半ば自虐ぎみに夢女(ゆめおんな)と自称することもある。