Fujoshi

意味

男性同士の恋愛を扱ったフィクション(BL/やおい)を好むオタク女性を指すネットスラング。対象はアニメ・漫画・ゲームなどのフィクション上のキャラクターであることがほとんどで、現実の同性愛とは区別される。

伏せ字やカップリング表記(攻め×受け)など独自の表現文化が発達しており、界隈特有の暗黙の了解も数多く存在する。近年はネガティブな印象が薄れ、SNSやメディアで公言するファンも増えている。

語源

「腐女子」は「婦女子(ふじょし)」の「婦 (Fu/Women)」を同音の「腐(Fu/Rotting)」に置き換えた造語。「腐った女子」を意味し、BLを好む自分を自虐的に表現したもの。

ウェブ上の確認可能な初出は1999年頃のGeocitiesブログとされ、2000年代初頭に2ちゃんねるなどの匿名掲示板を通じて広まった。男性ユーザーがBL好きの女性を揄揄する蓄称として使ったのが先か、当事者の女性たちが自虐的に名乗り始めたのが先かは諸説あるが、2000年代前半には当事者のアイデンティティとして定着していた。

2005年にはAERA誌が女性オタクを指す言葉として取り上げ、2007年にはEureka(ユリイカ)が腐女子文化の特集号を組むなど、メディアへの浸透が進んだ。

男性版の「腐男子(ふだんし)」も同じ命名パターンで、2002年頃にPINKチャンネルの801板で生まれたとされる。

用例

  • 1 「私もう10年以上腐女子やってるけど、最近やっと同人誌即売会デビューした」
  • 2 「腐女子バレしたくないから、推しCPの話は鍵垢でしかしない」
  • 3 「あの二人の関係性が良すぎて完全に腐女子の目で見てしまう」

補足

「腐女子」という言葉は本来自虐的なニュアンスが強く、2000年代にはBL趣味を隠す「隠れ腐女子」も多かった。しかし近年は芸能人や著名人が公言するケースも増え、ネガティブな意味合いは薄れつつある。

カップリング表記と伏せ字文化

腐女子文化を特徴づけるのがカップリング(CP)表記。「攻め×受け」の形式で、左側に攻め、右側に受けを置く。(日本のゲイ用語を用いてタチ・ネコと表現することもある)

この攻めと受けの関係性は非常に複雑かつ、センシティブな表現を含むためこのページでは赤裸々に説明することは難しい……。柔らかく表現すると攻めは「リードする側」、受けは「リードされる側」である。精神的、身体的な受け攻めが一致するとは限らず、府女子によって十人十色となっている。

この左右は非常に重要で、逆にするとまったく別の解釈になるため、界隈内でのトラブルの原因にもなりうる。また、キャラクター名の略称やイニシャル、伏せ字を使ってCPを語るのも一般的。

キャラクターの名前やCP表記を伏字にする

SNSでうっかり検索に載らないように、キャラクターの名前自体を絵文字や記号に置き換える文化がある。例えば『鬼滅の刃』では炭治郎を🎴(耳飾りのデザイン)、善逸を⚡(雷の呼吸)、伊之助を🐗(猪頭)で表す。

他にも『呪術廻戦』の五条悟を👁️(六眼)、ハイキュー‼︎の日向翔陽を🍊(オレンジ髪)など、様々な絵文字での表現が存在する。これらの絵文字を組み合わせてカップリングを表現することが多い。

また、別パターンとしてローマ字のイニシャルだけを抜き出す方式(例:葛葉×叶→kzkn)も広く使われている。

こういった表現はBLだけでなく、男女や百合でも使われることがある。

検索避けと暗黙のルール

腐女子界隈には「検索避け」の文化が根強く存在する。作品名やキャラクター名を意図的に伏せ字や略称にし、二次創作や妄想が一般の検索結果やSNSのフィードに表示されないようにする配慮。背景には「自分たちの趣味はマイノリティであり、興味のない人の目に触れさせるべきではない」という共通認識がある。

BLイラストや二次創作をタグや伏せ字なしに公開すると、界隈内から厳しい批判を受けることもある。SNSのアルゴリズムが意図せずBLコンテンツを一般ユーザーのおすすめに表示してしまう問題もあり、コミュニティを自完結的に保つ意識は今も強い。

腐女子はあくまで男性同士の恋愛フィクションを好む女性を指すが、並行して百合や男女CPを好む人も少なくない。女性同士の恋愛(百合/GL)を好む女性は「姫女子」と呼ばれ、複数ジャンルを横断するファンは「雑食」と表現されることもある。

英語圏ではこうした区別が曖昧になりがちだが、日本の界隈ではそれぞれ異なるコミュニティとして認識されている。

嫌われがちな「ヒロイン」という存在

主人公やライバルとの恋愛関係に揺れる「ヒロイン」の存在は、腐女子にとって邪魔者になりやすい。

作者が絶対の存在なのは腐女子の間では共通認識であり、表立って批判する人は少ないが、稀に作者本人やヒロインのファンに対しクレームを付ける過激派が現れる。

外部リンク

Eureka(ユリイカ)2007年6月臨時増刊号「総特集=腐女子マンガ大系」

青土社の文芸誌による腐女子文化とBLマンガの分析特集号。

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最終更新日

Japanese

腐女子

Hiragana

ふじょし

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