Oshikatsu

意味

推し活とは、自分の推しのために時間やお金を使い、応援する活動の総称である。アイドルやアーティスト、アニメ・ゲームのキャラクター、スポーツ選手など対象は広く、グッズを買う・配信やライブを追う・SNSで紹介するといった行為が含まれる。

英語圏の stan や fandom に近いが、推し活は肯定的に語られることが多い。好きな対象を通じて日常を豊かにするための行動として受け止められ、特別なルールはない。自分のペースで続けられる点が特徴である。

語源

推し活は、「推し」に「活動」を重ね、活動の略として「活」を付けた造語とされる。『デジタル大辞泉』も「活は活動の略」と記し、好きな芸能人やスポーツ選手、キャラクターなどを応援する活動の総称と説明する( Kotobank )。誰が最初に言い始めたかは不明である。

日本語には、就職活動を「就活」、結婚相手探しを「婚活」と呼ぶように、活動を「〇活」に縮める言い回しの型がある。推し活もこの型に連なる言葉として広まった。〇活の系譜については、飯間浩明「「◯活」の誕生と展開」(中央公論.jp)や国民生活センター『国民生活』2023年7月号の特集でも触れられている。

2021年、自由国民社の第38回ユーキャン新語・流行語大賞では「推し活」がノミネート語(No.07)に選ばれた。授賞語・トップテンには入っていない。

用例

  • 1 「今なにやってるの?」「推し活。新曲ループしながらグッズ整理してる」
  • 2 「今月だいぶ使ったね」「推し活に全部つぎ込んだ。チケットとグッズで消えた」
  • 3 「推し活ってガチでやらなきゃダメ?」「いや、自分のペースでいいよ。毎日やらなくても推し活」
  • 4 「推し活ってアイドルだけだと思ってた」「アニメもVTuberもスポーツ選手も、好きな人を応援してるなら推し活だよ」

補足

stan culture / fandom との違い

英語の stan は熱狂的なファンを指し、ときに執拗さや攻撃性のニュアンスを帯びる。fandom はファン共同体そのものを指す語である。推し活は、個人が推しのために取る行動の総称で、肯定的・日常的な響きが強い。共同体への帰属より、自分の応援のしかたを重視する点が異なる。

推し活の範囲

推し活に含まれる行為は広い。グッズ購入、ライブや配信の視聴、SNSでの発信、誕生日や記念日のお祝い、ファンアートや二次創作などが代表例である。どこまでを推し活と呼ぶかの境界は人によって異なり、詳細な体験の紹介は 別記事 に譲る。

ぬい活など派生の〇〇活

推し活から枝分かれした言い方として、 ぬい活 がある。ぬいぐるみを集めたり連れ出したりする活動で、推し活の一ジャンルとして語られることが多い。ただし特定の推しを持つことは前提ではなく、お気に入りのぬいとの時間も同じくぬい活と呼ばれる。ほかにも分野ごとに「○○活」が生まれているが、推しが必須かどうかは語ごとに異なる。

推し活とガチ恋・リアコ

推しへの気持ちが恋愛に近い形で語られるとき、ガチ恋やリアコといった言葉が使われることがある。推し活そのものは応援行為の総称であり、恋愛感情の有無は問わない。両者の関係や線引きは、それぞれの項に譲る。

にわか・オタク自称との関係

推し活は知識量やファン歴を問わず、「好き」という気持ちがあれば成り立つ。そのため、 にわか と呼ばれることを恐れてオタクを名乗りにくかった層にも受け入れられやすい。オタクがジャンルへの深い没入を強調するのに対し、推し活は応援という行為そのものに焦点がある。自称のハードルが低いぶん、入り口の言葉として機能している。

外部リンク

What Is Oshikatsu? Activities and Experiences You Can Try in Japan

日本で実践できる推し活の体験例を確認できる。

第38回 新語・流行語大賞 ノミネート語(自由国民社)

2021年ユーキャン新語・流行語大賞における「推し活」のノミネートを確認できる。

国民生活センター『国民生活』2023年7月号特集「「推し活」を知る」

推し活の社会的な位置づけと〇活系譜への言及を確認できる。

飯間浩明「「◯活」の誕生と展開」(中央公論.jp)

「○活」という造語の型の成り立ちを確認できる。

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最終更新日

Japanese

推し活

Hiragana

おしかつ

Table of Contents

関連用語

関連する日本文化の用語をご覧ください。

推し

おし

推し(おし)は、自分がもっとも応援している人物やキャラクターのこと。アイドルグループの特定のメンバー、アニメや漫画のキャラクター、俳優、声優、スポーツ選手など、対象に制限はない。 動詞「推す(おす)」の連用形が名詞になった言葉で、「人に薦めたいほど好き」というニュアンスを含む。ただの「好き」より一歩踏み込んだ感情を表し、その対象の魅力を周囲にも広めたい、応援して支えたいという気持ちが込められている。 もともとはアイドルファンの間で使われていた用語だが、現在は日常会話にも浸透している。食べ物や場所、ブランドなど人物以外に対して使うことも多く、「推しのカフェ」「推しの色」のような表現も一般的になった。

オキニ

おきに

「オキニ/お気に」は「お気に入り」の略で、自分あるいは誰かが特に好んで贔屓している物や方法、人物を指す。英語では「Fav(Favorite)」が該当する。 オキニは様々なシチュエーションや会話で使うことができる。 英文で使う場合は「This is my Okini (fashion).」「You are her Okini (person).」といった使い方が日本人の感覚としては自然。 アイドルやバンドのファン界隈でも使われる 日本のアイドルやバンドファンの間では、演者から気に入られているファンのことを「オキニ」と呼ぶ(演者にとっての「オキニ」ということになる)。マナーが良い、顔が好み、気が合う、いつも来てくれる等、理由は様々で必ずしも恋愛感情が絡むとは限らない。 オキニか否かの判断基準も、あくまでファン側の推察であることがほとんど。

オタク

おたく

オタク(Otaku)は、アニメや漫画など日本のポップカルチャーに強い情熱を持つファンを指す言葉。英語圏ではこの意味で定着しており、好きなジャンルに深い知識を持つ人をポジティブに表す呼び方として広く使われている。 英語の「geek」や「nerd」に近い文脈で使われることもあるが、otakuには日本のアニメ・漫画文化と結びついた独自のニュアンスがある。海外のファンコミュニティでは、誇りを込めて自称する人も少なくない。 日本国内での意味 日本語の「オタク」は、特定の分野に深い愛着と知識を持ち、並外れた熱量で没頭する人のこと。対象はアニメや漫画に限らない。アイドル、鉄道、歴史、ゲーム、コスプレなど幅広いジャンルに使われ、「アニメオタク」「鉄道オタク」「アイドルオタク」のようにジャンル名と組み合わせるのが一般的。かつてはネガティブな響きもあったが、現在はポジティブな自称としても広く使われている。

ぬい活

ぬいかつ

ぬい活とは、ぬいぐるみに関連する活動のこと。お気に入りのぬいぐるみや、推しのぬいぐるみ(ぬい)を集めたり連れ出したり、写真を撮ったり服を着せたりして楽しむ活動全般を指す。 推し活の一ジャンルとして語られることが多いが、特定の推しを持つことは前提ではない。ひと目惚れした一体や、長く手元にあるお気に入りのぬいと出かけたり、着せ替えるのも同じくぬい活と呼ばれる。 楽しみ方は幅広い。家に迎えたぬいを飾るだけでなく、カフェや旅行先へ持ち歩いて写真を撮るぬい撮り、ぬいぐるみに着せる衣装のぬい服などを着せたり、複数の遊び方が周辺語とともに広がっている。ぬいを新しく手に入れることはお迎えと呼ばれ、コレクションよりも一緒に生活したり出かけることそのものを楽しむ。 公式の規格はなく呼び名もまちまちだが、20cm前後は飾り向き、持ち歩きには10cm前後、15cm前後が使われやすい。着せ替え用の衣装もこの二つのサイズで手に入りやすい。

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