神奈川県

神奈川県

Kanagawa

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神奈川県の概要

東京のすぐ隣にありながら、海・山・歴史・温泉と異なる魅力が凝縮された神奈川県。中世の武家政権の面影が残る鎌倉、国際色豊かな港町・横浜、火山と温泉の箱根、潮風が心地よい湘南の海岸線と、エリアごとにまったく違う表情を見せてくれます。都心から電車で1時間ほどという近さで、日帰りでも十分に楽しめる距離です。

鎌倉・武家の古都

A large, weathered bronze statue of Buddha seated outdoors, surrounded by green trees under a clear blue sky.

Kamakura Daibutsu

12世紀末に源頼朝が幕府を置いた鎌倉は、約800年前の武家文化の痕跡が今も色濃く残る街です。高徳院の鎌倉大仏は高さ約11.3メートル、重さ約121トンの青銅製の坐像で、鎌倉で唯一の国宝仏。1252年に造立が始まったこの大仏は、かつて大仏殿に覆われていましたが、15世紀の津波で堂が流失して以来、露座のまま700年以上の風雨に耐えてきました。

北鎌倉の禅寺

A traditional Japanese temple with a prominent green roof, nestled among lush green trees under a sunny sky.

Kenchoji Temple

鎌倉五山の第一位・建長寺と第二位・円覚寺は、いずれも北鎌倉駅から徒歩圏内にあります。建長寺は1253年に創建された日本初の本格的な禅宗専門道場で、広大な境内には国の重要文化財に指定された山門がそびえています。

A wooden Japanese temple with a multi-tiered roof and open entrance, set against a forest background.

Engakuji Temple

円覚寺は1282年、蒙古襲来の戦没者を弔うために北条時宗が建てた寺院で、国宝の舎利殿は鎌倉時代の禅宗建築を今に伝える貴重な建造物です。

鎌倉の散策

A road descends to a railroad crossing with two people, overlooking a shimmering blue ocean.

鶴岡八幡宮へと続く若宮大路の参道を歩き、小町通りで食べ歩きを楽しむのが定番のコース。江ノ電に乗れば、長谷の大仏や由比ヶ浜、七里ヶ浜といった海沿いのスポットへも簡単にアクセスできます。鎌倉高校前駅近くの踏切は、人気バスケットボール漫画『SLAM DUNK』のオープニングに登場した場所として海外のファンにも広く知られ、記念撮影スポットになっています。6月にはアジサイが見頃を迎え、長谷寺や明月院の境内は色とりどりの花で埋まります。

横浜・異国情緒の港町

Fireworks explode over a city skyline at night, with a purple-lit Ferris wheel and light trails on the water.

1859年に日本で初めて外国に開かれた港のひとつである横浜は、今も国際色豊かな空気を残す港町です。みなとみらい21地区には高さ296メートルの横浜ランドマークタワーや赤レンガ倉庫が立ち並び、ウォーターフロントの夜景は横浜を象徴する風景のひとつ。

横浜中華街

約500店舗がひしめく横浜中華街は、東アジア最大規模の中華街です。1859年の開港後、欧米商人とともに渡来した中国人がこの地に居留地を形成したことに始まり、150年以上の歴史を刻んでいます。広東料理を中心に四川、上海、北京と各地の中華料理が楽しめるほか、中国茶や雑貨を扱う専門店も点在。関帝廟や媽祖廟といった中国式の廟も、異国情緒を醸し出しています。

箱根・火山が生んだ温泉郷

箱根は東京から約1時間半というアクセスの良さで、古くから日本有数の温泉保養地として親しまれてきました。箱根火山の恩恵を受けた20を超える温泉地が山あいに点在し、泉質も硫黄泉、単純泉、塩化物泉など多彩です。

大涌谷

標高約1,044メートルの大涌谷は、箱根火山の喴気活動を間近に体感できるスポットです。白い喴煙が立ち上る荒涼とした火山地形は、約3,000年前の水蒸気爆発によって形成されたもの。硫黄の匂いが立ちこめる中、名物の黒たまごを食べながら、晴れた日には富士山の雄姿を望めます。ロープウェイで上空から見下ろす火山の景観も迫力があります。

芦ノ湖と箱根の乗り物

箱根のもうひとつの顔が、カルデラ湖の芦ノ湖。湖上を遊覧船で渡ると、背後に富士山がそびえる絶景が広がります。箱根登山鉄道、ケーブルカー、ロープウェイ、遊覧船を乗り継いで箱根を一周するゴールデンコースは、乗り物好きにもたまらないルートでしょう。秋には山肌を紅葉が染め上げ、11月上旬から下旬にかけてが見頃となります。

江の島・海に浮かぶパワースポット

湘南海岸から橋でつながる周囲約4キロメートルの小さな島、江の島。古くから弁財天信仰の聖地として知られ、島内に鎮座する江島神社は552年の創建と伝えられています。三姉妹の女神を祀る辺津宮・中津宮・奥津宮の三社をめぐりながら島の奥へと進むと、波が長い年月をかけて削り出した岩屋洞窟にたどり着きます。ここは弘法大師や日蓮聖人が修行したとも伝わる、江の島信仰発祥の地です。

島の頂上に立つ展望灯台シーキャンドルからは、相模湾を一望でき、天気のよい日には富士山のシルエットが夕焼けに浮かび上がります。小田急線の片瀬江ノ島駅から徒歩で渡れるため、鎌倉観光と組み合わせた日帰りプランも組みやすい立地です。

位置

神奈川県の場所

神奈川県は関東地方の南西部、東京都のすぐ南に位置しています。県庁所在地は横浜市で、人口約376万人を擁する日本最大の市区町村。県全体の人口は2025年1月時点で約922万人にのぼり、東京都に次いで全国第2位の規模です。

東西に約80キロメートル、南北に約60キロメートルと比較的コンパクトな県ですが、地形は変化に富んでいます。北西部には標高1,500メートル級の丹沢山地がそびえ、県の面積の約6分の1を山地が占めています。南側は相模湾と東京湾に面し、約430キロメートルの海岸線が広がる地形。中央部には相模川が流れ、その周辺に平野が開けています。南東部に突き出た三浦半島は、二つの湾に挟まれた独特の地勢をもつエリアです。

気候は太平洋側気候に属し、夏は高温多湿、冬は乾燥して晴天が続きやすいのが特徴。沿岸部は黒潮の影響で比較的温暖ですが、丹沢や箱根の山間部では冬に積雪もあります。梅雨と台風シーズンにあたる6月から10月は降水量が増え、急な大雨に見舞われることもあります。

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Access

神奈川県へのアクセス

神奈川県は東京に隣接しており、空路の場合は羽田空港か成田空港が玄関口。羽田空港から横浜駅へは京急線で約30分、バスでも30分前後で到着できます。成田空港からなら成田エクスプレスで約1時間半、リムジンバスでもほぼ同程度の所要時間です。

電車でのアクセス

東海道新幹線を利用する場合、新横浜駅が県内の新幹線停車駅です。東京駅から新横浜駅までは約18分、新大阪駅からはのぞみで約2時隓6分。新横浜駅から横浜駅へはJR横浜線や地下鉄ブルーラインで10分ほどで移動できます。在来線では、東京駅からJR東海道線で横浜駅まで約25分、JR横須賀線で鎌倉駅まで約55分と、都心からの日帰り観光も十分に可能な距離です。小田原・箱根方面へは新宿駅から小田急線で約1時間半、ロマンスカーを使えば乗り換えなしで箱根湯本駅に到着できます。

県内の移動

横浜・川崎エリアはJR各線、私鉄、地下鉄が充実しており、公共交通機関だけで主要スポットを回れます。鎌倉・湘南エリアではJR横須賀線と、江ノ電の愛称で親しまれる江ノ島電鉄が観光の足として便利。箱根エリアでは登山鉄道、ケーブルカー、ロープウェイ、遊覧船を乗り継いで芦ノ湖まで巡るゴールデンコースという周遊ルートがあり、1枚のフリーパスで利用できます。三浦半島方面は京急線と路線バスが主な交通手段です。

夏の湘南エリアや秋の箱根は観光客が集中し、週末・祝日の道路渋滞や駅の混雑は覚悟が必要。冬の箱根山間部では路面凍結によるバスの運休や遅延もあるため、事前に最新の運行情報を確認してください。

地元自慢

特産品

神奈川県は相模湾と東京湾という二つの海に面し、黒潮の影響を受けた豊かな漁場を持っています。沿岸部ではしらすやアジなどの近海漁業が盛んで、三浦半島の先端にある港は遠洋漁業の拠点としても知られています。県南東部の三浦半島では温暖な海洋性気候を生かした露地野菜の栽培が活発で、大根やキャベツなどの葉物・根菜類が主力の農産物です。県西部の丹沢・箱根山麓の冷涼な気候と豊富な水資源は、良質な茶の生産や、かまぼこなどの水産加工品づくりに適した環境を生み出しています。伝統工芸の分野では、箱根や小田原の豊富な樹木を活用した木工芸品が古くから発展してきました。

食べ物

  • しらす

    食べ物

    しらす

    相模湾沿岸で水揚げされる小魚で、春から秋にかけてが旬。生のまま丼にのせた生しらす丼は湘南エリアの名物として知られ、透明に輝く鮮度の高いものは産地でしか味わえない一品です。釜揚げや天日干しにしたものも広く流通しています。

  • かまぼこ

    食べ物

    かまぼこ

    白身魚のすり身を板にのせて蒸し上げた練り製品で、江戸時代から東海道の宿場町・小田原の名物として親しまれてきました。箱根丹沢山系のミネラル豊富な水を使い、きめ細かく弾力のある歯ごたえに仕上げるのが特徴。板からぷっくりと盛り上がった扇形の見た目も印象的です。

  • 湘南ゴールド

    食べ物

    湘南ゴールド

    神奈川県が12年の歳月をかけて開発した柑橘品種で、鮮やかな黄金色の外皮とさわやかな香りが持ち味です。甘みと酸味のバランスがよく、皮が薄いため手でむいてそのまま食べられます。収穫時期は春先で、出回る期間が短いことから希少性の高い果物です。

  • 三浦大根

    食べ物

    三浦大根

    三浦半島で明治時代から栽培されてきた白首大根の品種で、中央がふくらんだ独特の形状をしています。肉質がち密で煮崩れしにくいため、おでんや煮物に向く冬の味覚。現在は生産量が激減し、主に年末年始にしか流通しない希少な伝統野菜となっています。

  • よこすか海軍カレー

    食べ物

    よこすか海軍カレー

    明治時代に日本海軍が栄養改善のために導入したカレーライスを、横須賀市が現代に再現したご当地グルメです。カレーにサラダと牛乳を添えるのが正式な提供スタイル。レトルト製品も多数販売されており、お土産としても人気があります。

  • 足柄茶

    食べ物

    足柄茶

    県西部の丹沢・箱根山麓で栽培される日本茶で、関東圏では有数の茶産地として知られるエリアの産品です。冷涼な山間部の気候がもたらす豊かな旨みと香りが持ち味で、渋みが少なくまろやかな味わい。かながわブランドにも認定されています。

  • 落花生

    食べ物

    落花生

    神奈川県中部の大磯町周辺で栽培される落花生で、明治時代に導入されて以来の特産品です。小粒ながら味が濃く、煎った殻付き落花生は素朴な風味が楽しめます。秋の収穫期には地元の直売所に出回り、産地ならではの新鮮さが味わえます。

  • 三崎マグロ

    食べ物

    三崎マグロ

    三浦半島の先端にある三崎港は、遠洋マグロ漁の拠点として知られる漁港です。冷凍・生を問わず全国有数の水揚げ量を誇り、港周辺には新鮮なマグロ料理を提供する飲食店が集まっています。特に冬場の脂がのった時期は、多くの食通が足を運ぶ産地です。

工芸品・その他

  • 箱根寄木細工

    工芸品・その他

    箱根寄木細工

    箱根山系に自生する多種多様な樹木の天然の色合いを組み合わせ、精緻な幾何学模様を作り出す木工芸品です。江戸時代後期に畑宿の職人が創始したもので、国の伝統的工芸品に指定されています。決まった手順で側面をスライドさせないと開かない秘密箱は、からくり仕掛けの箱として海外でも人気の高いお土産です。

  • 鎌倉彫

    工芸品・その他

    鎌倉彫

    鎌倉時代に中国から伝わった彫漆の技法をもとに、日本独自の発展を遂げた漆器工芸です。木地に文様を彫り込み、その上から漆を何層にも塗り重ねて仕上げるのが特徴で、約800年の歴史を持ちます。盆や菓子器などの日用品から、装飾的な美術品まで幅広く制作されています。

Through the ages

神奈川県の歴史

古代の律令制のもとでは、現在の神奈川県の大部分は相模国に属し、東部の横浜・川崎エリアは武蔵国の一部でした。相模国の国府は現在の大磯町付近に置かれ、相模湾沿岸を中心に古くから人々の暮らしが営まれていた地域です。この土地の歴史が大きく動いたのは12世紀末。源頼朝が鎌倉に武家政権を開き、約150年にわたって日本の政治の中心となりました。鎌倉幕府を実質的に運営した北条氏のもとでは、建長寺や円覚寺といった禅宗の大寺院が建立され、武家文化と仏教文化が融合した独自の鎌倉文化が花開いています。国宝に指定されている円覚寺の舎利殿は、この時代を代表する建築のひとつです。

戦国時代になると、小田原城を拠点とした後北条氏が関東一帯に勢力を広げ、再び相模国が地域の政治の中心となりました。後北条氏は約100年にわたって小田原を支配しましたが、1590年に豊臣秀吉の大軍に包囲され降伏。その後、江戸時代に入ると神奈川は江戸と京都を結ぶ東海道の要衝として栄えました。県内には神奈川宿、保土ケ谷宿、戸塚宿、藤沢宿、平塚宿、大磯宿、小田原宿、箱根宿と8つの宿場町が置かれました。参勤交代の大名行列や旅人でにぎわうその様子は、歌川広重の浮世絵にも描かれています。

近代の幕開けは1859年、横浜港の開港に始まります。幕末の通商条約にもとづいて開かれた横浜港は、かつて小さな漁村だった横浜を一変させました。西洋の文物がいち早く流入し、日本初のガス灯、鉄道、日刊新聞など、数々の「日本初」が横浜から生まれています。県名の「神奈川」は、東海道の宿場町・神奈川宿に由来するもの。1923年の関東大震災では横浜市街が壊滅的な被害を受けましたが、その後の復興を経て、現在は東京と並ぶ首都圏の中核都市へと発展しました。

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