
琴平町
Kotohira
琴平町周辺の楽しみ方
香川県の西部、象頭山の麓に広がる琴平町。こんぴらさんの愛称で親しまれる金刀比羅宮の門前町として、江戸時代には全国から参拝者が集まった一大信仰の地でした。海運業者や商人が海上安全を祈り、遠い土地の船乗りも足を運んだ。その時代の熱は、今も参道の石段や町並みに残っています。
人口1万人に満たない小さな町ながら、785段の石段の先に見える景色、春に響く芝居小屋の拍子木、参道で食べる讃岐うどんの味。どれもこの町が長く大切にしてきたものです。
琴平町で訪れたい場所
アクセス
琴平町へのアクセスは複数のルートがあります。東京から向かう場合、新幹線で岡山駅まで行き、JR土讃線に乗り換えて琴平駅へ。高松空港からなら空港バスで琴平駅前まで約34〜53分、タクシーは約29分です。
もうひとつ便利なのが、高松築港駅から出ている「ことでん」琴平線。琴電琴平駅まで約62分で着きます。どちらの琴平駅からも、参道の入口までは徒歩で約10分ほど。町の中心部は歩いて回れる範囲に収まっているため、レンタカーは必要ありません。参道の大部分が石段なので、歩きやすい靴で訪れてみてください。
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琴平町について
琴平の町歩きは、金刀比羅宮へと続く石段の参道を軸に広がります。江戸期のままの体を残す日本最古の芝居小屋、門前町を彩る讃岐うどんの老舗、石段を登り切ったあとに浸かる温泉郷。小さな町なのに、見どころは登れば登るほど深くなっていきます。
金刀比羅宮

象頭山の中腹に鎮座する金刀比羅宮。御本宮まで785段、さらに奥社を目指すなら1,368段の石段が続きます。主祭神は大物主神で、海の神様として古くから信仰を集めてきた神社です。江戸時代には海運業者や商人の間でこんぴら参りが一大ブームとなり、全国から参拝者が訪れました。石段を登るたびに、かつての人々が託した祈りの厚みが伝わってきます。

参道を進むと、高松藩初代藩主の松平頼重が寄進した大門が見えてきます。その先に続くのが、石畳の桜馬場。さらに登ると、1845年に完成した旭社が姿を現します。荘厳な建築で、江戸末期の職人技がそのまま残った重要文化財です。そこから少し先にある書院は、1658年から1660年にかけて建てられた建物。江戸の画家・円山応挙が描いた襖絵が残されています。鶴の間、虎の間、七賢人の間。それぞれの部屋で、応挙の筆が生き生きと動いています。
境内の参拝は無料で、宝物館と書院は有料です。石段を登り切ったあとに広がる讃岐平野の眺めは、段数を重ねた疲れがふっと軽くなるほど。春の桜、秋の紅葉と、季節ごとに表情を変える社殿を眺める時間も記憶に残ります。
旧金毘羅大芝居と金丸座

1835年(天保6年)に建てられた旧金毘羅大芝居。通称の金丸座は明治33年に付けられた愛称で、今も現存する日本最古の芝居小屋です。1970年には国の重要文化財に指定されました。最大の見どころは、舞台の仕掛けがすべて人力で動くこと。廻り舞台、スッポンと呼ばれる役者を下から登場させる装置、採光のための窓の開閉まで、裏方の大勢の手で支えられています。照明は電気を使わず、窓の開け閉めで差し込む自然光だけで調整します。
1985年からは毎年春に「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が開催されるようになりました。190年近く前に建てられた舞台で、現代の一流の役者が歌舞伎を演じる。公演の期間中は内部の見学もできるため、江戸期の芝居小屋そのものの空気を味わえます。
参道の町並みと讃岐うどん

参道の両脇には、江戸時代からの門前町の面影が残る町並みが続きます。老舗の土産物屋に並んで、讃岐うどんの店が建ち並ぶのも琴平ならでは。「こんぴらうどん本店」は1850年に建てられた重要文化財の建物で営業する老舗で、歴史ある空間で食べる一杯は旅の途中の小さなご褒美になります。
参道の一帯には、こんぴら温泉郷も広がります。1997年に本格的に開発された温泉地で、3本の源泉から無色透明の湯が湧きます。塩化物泉と炭酸水素塩泉という2つの泉質が楽しめ、日本の温泉100選にも選ばれました。石段で疲れた足をじっくり温める時間は、琴平を訪れたなら外したくないひとコマです。
