
静岡県
Shizuoka
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静岡県の概要
日本一の高さを誇る富士山を仰ぎ、南に温暖な太平洋が広がる静岡県。東海道の宿場町が連なった歴史ある土地には、伊豆の温泉、駿河湾の海の幸、そして徳川家康ゆかりの史跡が点在し、自然・歴史・食のすべてが揃う県です。
富士山と三保の松原
富士山は標高3,776mの日本最高峰で、2013年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。静岡県側からは裾野まで広がる雄大な姿を間近に望むことができ、富士宮口五合目は静岡側の代表的な登山口。毎年7月から9月の登山シーズンには多くの登山者が山頂を目指します。登山をしなくても、日本平や朝霧高原など県内各地に富士山のビューポイントが点在し、季節や時間帯で変わるその表情を楽しめます。
三保の松原は静岡市清水区の駿河湾沿いに約7kmにわたって続く松林で、富士山の世界文化遺産の構成資産のひとつ。約3万本の松越しに仰ぐ富士山の姿は、歌川広重の浮世絵にも描かれた日本を象徴する景観です。天女が羽衣を掛けたという伝説の「羽衣の松」もこの松原にあり、隣接する御穂神社とともに古くから信仰と芸術の場でもありました。波打ち際から富士山を望む眺めは、晴れた日の早朝が特に美しいとされています。
伊豆半島
静岡県の東部に突き出す伊豆半島は、2018年にユネスコ世界ジオパークに認定された火山と海の造形が見どころ。かつてフィリピン海プレート上にあった火山島が本州に衝突して形成されたという、地球規模のダイナミックな成り立ちを持つ半島です。城ヶ崎海岸の溶岩が作った断崖絶壁、堂ヶ島の天窓洞に差し込む光、河津七滝の渓流美など、火山活動が生んだ多彩な地形を楽しめます。
伊豆は古くからの温泉地でもあり、熱海、伊東、修善寺、下田など個性の異なる温泉街が半島各地に点在しています。なかでも修善寺温泉は1,200年以上の歴史を持ち、竹林の小径や朱塗りの橋が風情ある温泉街。河津町では毎年2月に早咲きの河津桜が川沿いに咲き誇り、ひと足早い春を求めて多くの花見客が訪れます。温泉、海、山、花と、季節を問わず楽しめる半島です。
久能山東照宮
久能山東照宮は徳川家康が死後最初に葬られた場所に建てられた神社で、本殿は国宝に指定されています。1617年に二代将軍秀忠の命で創建され、権現造の社殿には極彩色の彫刻が施された豪華絢爛な装飾が特徴。家康の遺骸はのちに日光東照宮に改葬されたとされますが、久能山こそが家康の魂が眠る地と考える研究者もおり、今なお議論が続いています。
参拝には駿河湾を見下ろす石段を1,159段登るルートと、日本平からロープウェイで渡るルートがあります。日本平からのロープウェイは駿河湾と富士山を背景にした空中散歩が楽しめ、山頂の展望台は「日本観光地100選」に選ばれた絶景スポット。東照宮の境内には家康が愛用した品々を収蔵する博物館もあり、戦国の覇者の実像に触れることができます。
大井川鐵道と寸又峡
大井川鐵道は静岡県中部の大井川沿いを走るローカル鉄道で、SL(蒸気機関車)の動態保存運転で全国的に知られています。昭和初期に製造されたSLが現役で走る姿は鉄道ファンならずとも心を引かれる光景で、車窓からは大井川の渓谷や茶畑が次々と流れていきます。井川線(南アルプスあぷとライン)では日本唯一のアプト式鉄道区間があり、急勾配を歯車で登る珍しい体験もできます。
大井川鐵道の終点近くにある寸又峡は、南アルプスの前衛の山々に囲まれた渓谷で、「夢のつり橋」が人気の見どころ。大間ダム湖にかかる長さ90mのつり橋は、一度に渡れるのが10人までという小さな橋で、エメラルドグリーンの湖面の上を渡るスリルと絶景が評判。旅行サイトなどで「死ぬまでに渡りたい世界の徒歩つり橋」のひとつに紹介されたこともある注目のスポットです。紅葉の時期には渓谷全体が赤や黄に染まり、温泉とあわせた日帰り旅も楽しめます。
行き先
静岡県で訪れたい場所
静岡県を代表するスポットと体験。
自然
1 place位置
静岡県の場所
静岡県は中部地方の南東部、太平洋に面した東西に長い県です。県庁所在地は静岡市で、2020年10月の国勢調査時点の人口は約363万人。東に伊豆半島、西に浜名湖、そして北西部にそびえる富士山と、変化に富んだ地形が特徴です。駿河湾は最深部が約2,500mに達する日本一深い湾で、豊かな海の幸を育んでいます。大井川や天竜川といった大河も県内を流れ、流域に広がる平野と山間部の両方の顔を持つ県です。
気候は全体的に温暖で、黒潮の影響を受ける沿岸部は冬でも比較的暖か。特に伊豆半島南部は早咲きの桜が1月末から咲き始めるほどの温暖さです。夏は太平洋側特有の高温多湿になりますが、富士山麓や山間部は涼しく過ごしやすい環境。県西部の遠州地方では「遠州のからっ風」と呼ばれる冬の強い季節風が吹くことでも知られています。
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Access
静岡県へのアクセス
県内には富士山静岡空港があり、国内線は札幌や福岡など、国際線はアジア方面の一部路線が就航しています。空港から静岡市内までは連絡バスで約50分です。
東海道新幹線の停車駅が県内に6駅あり、東京から静岡まで「ひかり」で約1時間、浜松まで約1時間20分。名古屋からは浜松まで約30分、静岡まで約50分です。在来線のJR東海道本線も東西を結んでおり、新幹線が停まらない街へのアクセスに便利。伊豆方面へは東京からJR踊り子号で熱海経由、伊豆急行線に直通しています。
高速バスは東京、名古屋、大阪方面から静岡市・浜松市への路線が運行されています。夜行バスの選択肢も多く、費用を抑えた移動手段として利用されています。
県内の移動はJR東海道本線が東西の背骨。伊豆半島へは伊豆箱根鉄道や伊豆急行線を利用します。富士山方面へはJR身延線や富士急行バスが便利です。大井川鐵道はSL(蒸気機関車)が走る観光路線として人気があり、寸又峡へのアクセスにも使えます。
静岡県は東西に約155kmと長く、伊豆・富士山エリア、静岡市周辺、浜松・浜名湖エリアではそれぞれ特色が異なります。一度の旅行ですべてを回るのは難しいため、エリアを絞るか、新幹線で要所をつないで移動すると効率的です。冬季も沿岸部は雪がほとんど積もりませんが、富士山周辺や山間部では路面凍結に注意が必要です。
地元自慢
特産品
太平洋に面した温暖な気候と、日本一深い駿河湾の豊かな漁場に恵まれた静岡県。茶の生産量は全国1位で、牧之原台地を中心に県内各地に広大な茶畑が広がっています。柑橘類の栽培も盛んで、沿岸部では温暖な気候を生かしたみかん栽培が行われています。駿河湾の深い海域が育む珍しい海産物から、遠洋漁業の拠点港で水揚げされるマグロやカツオまで、水産業も多彩です。
工業面では浜松市を中心にオートバイや楽器の製造が世界的に知られ、製紙業も全国トップクラスの生産量を誇ります。伝統工芸では、細い竹ひごを繊細に組み上げる駿河竹千筋細工や、ひな人形の小さな調度品を作る駿河雛具など、駿河の地に根づいた手仕事の文化が受け継がれています。
食べ物
工芸品・その他
Through the ages
静岡県の歴史
静岡県の地域はかつて駿河国、遠江国、伊豆国の三国に分かれていました。東海道が東西を貫くこの地は古来から交通の要衝で、特に駿河国は平安時代から京と東国を結ぶ中継地として栄えてきました。戦国時代には今川義元が駿河を拠点に東海一の勢力を築き、京への上洛を目指しましたが、1560年の桶狭間の戦いで織田信長に討たれ、今川氏は急速に衰退します。
今川氏のもとで人質として少年期を過ごしたのが、のちに天下を取る徳川家康です。家康は遠江の浜松城を17年間の拠点とし、のちに大御所として晩年を駿府城(現在の静岡市)で過ごしました。家康の死後、久能山に葬られ、久能山東照宮が創建されます。東海道五十三次のうち22の宿場が静岡県内にあったことからも、この地が江戸時代の日本の大動脈上にあったことがわかります。
明治維新後、駿河・遠江・伊豆の三国が統合されて1876年に現在の静岡県が成立しました。幕末に開港した下田は日米和親条約の舞台として日本の近代外交史に名を刻んでいます。近代以降は牧之原台地での茶の大規模栽培が始まり、静岡は日本一の茶どころへと成長。浜松では明治期からのオルガン製造をきっかけに楽器産業が発展し、やがてオートバイ製造へと広がっていきました。