Nekomimi

意味

猫耳(ねこみみ)は、アニメや漫画やゲームで、人の姿をしたキャラクターの頭についた猫の耳を指す言葉。猫耳のついたキャラクターは「猫耳キャラ」と呼ばれ、簡略化して単純に「猫耳」だけでキャラクターを指すこともある。

耳が頭から生えている設定のキャラクターも、カチューシャや帽子で猫の耳を着けたキャラクターも、どちらも猫耳キャラのカテゴリに入る。

現実でも、猫の耳をかたどったカチューシャなどの飾りを猫耳という。一般的な名称としては浸透しているが、猫耳をつけたキャラクターや衣装はオタク的な印象が強く、ファッションとして受け入れられているわけではない。

犬や狐など動物の耳をケモミミと呼び、猫耳はその代表的な例とされる。

語源

猫耳は、猫と耳を組み合わせた言葉で、文字どおりには猫の耳を指す。

小学館の国語辞典デジタル大辞泉は猫耳の意味を2つ載せている。1つ目は「猫の耳」、2つ目は「アニメやゲームなどで、猫の耳を模したカチューシャや帽子などを頭につけた女の子のこと」である。

猫耳と同じように、動物の名前に耳をつけた言い方はほかにもある。犬耳や狐耳のほか、兎の耳を指すうさ耳もあり、こちらはデジタル大辞泉の見出し語にもなっている。ケモミミは漢字で獣耳と書き、けものみみとも読むが、オタク的な文脈の場合は大抵ケモミミと呼ばれる。

用例

  • 1 「文化祭のクラス企画、猫耳カチューシャを全員分そろえるって」「男子も?」「男子も」
  • 2 「あのキャラの猫耳って帽子なの?」「そう。帽子を取ると人間の耳がある」
  • 3 「猫耳が好きなんだっけ」「猫耳だけじゃないよ。犬耳も狐耳も、ケモミミなら全部好き」
  • 4 「このキャラ、驚くと猫耳がぴんと立つんだよね」「しっぽまで一緒に膨らむのがかわいい」

補足

『綿の国星』とフェリシア

『綿の国星』は、大島弓子が描いた漫画で、猫耳キャラの元祖とも言われる。白泉社の少女漫画誌『LaLa』で、1978年5月号から不定期連載が始まった。

主人公のチビ猫は、須和野家に拾われた子猫である。作中では、自分を人間だと思っており、猫耳としっぽのある小さな少女の姿で描かれる。人間に話しかけても、相手には猫の鳴き声にしか聞こえない。ほかの猫たちも、同じように猫耳のある人の姿で登場する。

『綿の国星』は猫を少女の姿で描く表現を広めた作品とされる。これより前の作品に起源を求める説もあるが、どれが最初かについて定説はない。

カプコンが1994年に出した対戦格闘ゲーム『ヴァンパイア』には、猫の特徴を持つフェリシアというキャラクターが登場する。海外版の題名は Darkstalkers である。作中のフェリシアは教会の門の前に置き去りにされ、シスターに育てられた。成長とともに体に変化が現れ、自分がキャットウーマンだとわかる。その姿には猫の耳としっぽがあり、手足には爪が生えている。

デ・ジ・キャラットと猫耳帽子

デ・ジ・キャラット、通称でじこは、1998年に生まれたキャラクターである。アニメやゲームの関連商品を扱う会社ブロッコリーと、当時その直営店だったゲーマーズのマスコットとして作られた。ブロッコリーの情報誌『フロムゲーマーズ』で、4コマ漫画として登場した。キャラクターデザインは、同社の社員だったこげどんぼ*が手がけている。

公式プロフィールでは、でじこはデ・ジ・キャラット星の第一王女で、年齢は10歳とされる。作中では、大女優を目指して地球へやってくる。公式の紹介文は外見を猫耳帽子にメイド服と記し、毒のある性格と、語尾に「にょ」をつける話し方を特徴に挙げている。

ブロッコリー創業者の木谷高明は2021年のインタビューで、マスコットは社員のアイデアから生まれたと振り返っている。現場にデザインを任せたという。「オタク受けしそうなネコミミ・メイド服・鈴などを取り入れて、でじこのあのデザインになったわけです」と語っている。

でじこは1999年にテレビアニメ化され、TBS系で全16話の短編として放送された。その後も、2003〜2004年の『デ・ジ・キャラットにょ』や2022年の『令和のデ・ジ・キャラット』などアニメが続いた。シリーズの作中では、秋葉原のゲーマーズで働く設定が多い。現実のゲーマーズ秋葉原本店は、でじこの誕生より後の1999年11月に開店した。

2000年代以降の猫耳キャラ

西尾維新の小説『化物語』は、2006年に講談社BOXから刊行され、2009年にテレビアニメ化された。作中では、優等生の羽川翼がストレスから障り猫という怪異に乗っ取られると、白い髪に猫耳の姿になる。この状態は通称ブラック羽川。ブラック羽川になっているあいだは、「な」を「にゃ」と発音する。

『けいおん!』は、かきふらいの4コマ漫画である。芳文社の『まんがタイムきらら』で2007年5月号から連載が始まり、2009年にアニメ化された。作中では、軽音部の新入部員の中野梓が猫耳を着けられたことをきっかけに、あずにゃんというあだ名がつく。名前の梓(あずさ)を縮めた「あず」に、猫の鳴き声を表す「にゃん」を添えた呼び名である。ファンの間でも、梓はこのあだ名で呼ばれている。梓の猫耳は付け耳で、本人の耳ではない。

『ネコぱら』は、NEKO WORKs のビジュアルノベルゲームで、1作目は2014年12月に発売された。作中の世界では、人間によく似た姿のネコが人と一緒に暮らしている。看板キャラクターは、水無月家のネコで、双子のショコラとバニラである。羽川や梓とは違い、ショコラとバニラの猫耳は怪異によるものでも付け耳でもなく、ネコのもともとの姿として描かれる。Steam 版は日本語・英語・中国語を切り替えられる。海外にもファンを得ている。2020年にはテレビアニメも放送された。

また、2026年に放映された『ヤニねこ』も猫耳キャラとして記憶に新しい。

ケモミミのアニメ

猫に限らず、動物の耳を持つキャラクターが主役のアニメもある。2017年1月にテレビ東京系で始まった『けものフレンズ』には、いろいろな動物の耳を持つキャラクターが登場する。作中では、動物がサンドスターという物質の力で人の姿になり、アニマルガールと呼ばれる。

『ウマ娘 プリティーダービー』は、ゲーム会社の Cygames が展開するメディアミックス作品である。2018年4月にテレビアニメの第1期が始まった。ウマ娘は、馬の耳としっぽを持つキャラクターとして描かれる。2作品とも、猫耳というより、動物の耳全般を指すケモミミの例にあたる。

身につける猫耳

猫耳カチューシャなどの飾りは、仮装やコスプレの小物として使われる。2009年には、サンコーという会社が、猫の耳の形をしたカチューシャにイヤフォンを付けた商品を猫耳イヤフォンの名で発売した。

necomimi は、猫の耳の形をした、脳波に合わせて動くヘッドバンドである。neurowear というプロジェクトが企画し、脳波センサーのメーカー NeuroSky が製品にした。額と耳に当てるセンサーで脳波を測り、集中とリラックスの度合いを割り出している。集中すると耳がぴんと立ち、リラックスすると耳が垂れる。

necomimi は2011年春に試作品が公開され、2012年4月にはイベントのニコニコ超会議で、海外より先に日本で発売された。発売初日には、およそ3,000台が売れたという報道がある。

英語圏の catgirl と nekomimi

英語では、猫耳を持つ女性キャラクターを catgirl、男性キャラクターを catboy と呼ぶ。猫耳のキャラクターを、日本語の nekomimi や neko で呼ぶファンもいる。動物の耳全般は、獣耳をローマ字にした kemonomimi という。

英語で紹介された日本の猫耳キャラには、でじこがいる。アニメは Di Gi Charat の題名で北米向けにライセンスされた。米国の配給会社は、でじこを an interstellar cat princess、つまり宇宙から来た猫の王女と紹介している。

外部リンク

コトバンク「猫耳」(デジタル大辞泉)

デジタル大辞泉の語釈。猫の耳と、猫の耳を模した飾りを頭につけた女の子の2つの意味を確認できる。

デ・ジ・キャラットとは(デ・ジ・キャラット公式サイト)

ブロッコリーによる公式の紹介。1998年の誕生、王女の設定、猫耳帽子にメイド服の外見、語尾の「にょ」を確認できる。

「デ・ジ・キャラット」令和になぜアニメ化? 15年ぶり新作の舞台裏、ブシロード木谷会長に聞く(J-CASTニュース)

ブロッコリー創業者の木谷高明へのインタビュー(2021年)。でじこが生まれた経緯と、猫耳・メイド服・鈴を取り入れたデザインについて語っている。

LaLa50周年(コミックナタリー)

白泉社の少女漫画誌『LaLa』の50年をたどる特集。『綿の国星』が1978年5月号で連載を始めたことを確認できる。

シェア Googleでフォロー

最終更新日

Japanese

猫耳

Hiragana

ねこみみ

Table of Contents

関連用語

関連する日本文化の用語をご覧ください。

萌え

Moe(もえ)

萌え(もえ)とは、漫画やアニメやゲームなどのキャラクターに強く惹かれ、高ぶった愛着を抱く気持ちを指す俗語。アイドルなど実在の人物に向けても使う。確かな定義はなく、相手を好きだと思う気持ちをまるごと言い表す。かわいい、いとおしい、目が離せない。そうした胸が動く瞬間をひとことに畳み込んだ言葉だと考えるとわかりやすい。 もとは動詞の萌えるの語幹で、萌えるは草木が芽吹くことを意味する。俗語としては名詞にも感動詞にもなる。 特徴的なのが属性と組み合わせる使い方である。眼鏡をかけたキャラに惹かれる気持ちは眼鏡萌え、素っ気なさと甘えが同居するツンデレへの好意はツンデレ萌え。妹や猫耳やメイドといった、心をくすぐる要素そのものは萌え属性や萌え要素と呼ばれる。何に萌えるかは人それぞれで、その組み合わせの数だけ萌えの形がある。

オタク

Otaku(おたく)

オタク(Otaku)は、アニメや漫画など日本のポップカルチャーに強い情熱を持つファンを指す言葉。英語圏ではこの意味で定着しており、好きなジャンルに深い知識を持つ人をポジティブに表す呼び方として広く使われている。 英語の「geek」や「nerd」に近い文脈で使われることもあるが、otakuには日本のアニメ・漫画文化と結びついた独自のニュアンスがある。海外のファンコミュニティでは、誇りを込めて自称する人も少なくない。 日本国内での意味 日本語の「オタク」は、特定の分野に深い愛着と知識を持ち、並外れた熱量で没頭する人のこと。対象はアニメや漫画に限らない。アイドル、鉄道、歴史、ゲーム、コスプレなど幅広いジャンルに使われ、「アニメオタク」「鉄道オタク」「アイドルオタク」のようにジャンル名と組み合わせるのが一般的。かつてはネガティブな響きもあったが、現在はポジティブな自称としても広く使われている。

Follow Us

Newsletter

不定期に新しい記事やお知らせを配信します

スパムは送りません。いつでも解除できます。