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伊良湖岬

Cape Irago

伊良湖岬
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伊良湖岬について

渥美半島が太平洋に向かって弓なりに伸び、その南西の角で海に突き出しているのが伊良湖岬です。北側には三河湾、東には遠州灘、そして西の沖には伊勢湾が広がり、晴れた日には三重県鳥羽市の神島がはっきり見えます。岬をぐるりと一周できる遊歩道があり、白亜の灯台、長く続く砂浜、海蝕でできた岩の門。すべて徒歩で順に巡れます。

1929年に灯った白亜の灯台

White lighthouse on a rocky shore next to a paved walkway with ocean waves and a clear blue sky.

伊良湖岬灯台が初めて光を放ったのは1929年。高さおよそ15メートルの白い塔は、いまも遠州灘を行き交う船を見守り続けています。日本の灯台50選にも選ばれており、海沿いの細い遊歩道をたどると塔の足元まで歩けます。振り返れば恋路ヶ浜の弓なりの砂浜、目の前には伊勢湾の青。船の影をたどっているうちに、対岸の神島が小さく浮かんでいることに気づくはずです。

恋路ヶ浜と、波に削られた日出の石門

Footprints in sand beside foamy ocean waves on a bright beach with distant hills.

灯台のすぐ東で、白い砂が約一キロにわたって弧を描いて続いています。これが恋路ヶ浜。江戸時代の和歌にもこの地名が詠まれ、1996年には日本の渚百選に選ばれました。浜を東の端まで歩くと、海から二つの巨岩が立ち上がっているのが見えます。岸の石門、沖の石門、ふたつあわせて日出の石門と呼ばれます。

岩はおよそ二億年前のチャートと呼ばれる硬い堆積岩で、長い年月のあいだに波がその中央を貫き、洞のような穴が開きました。十二月の半ばから一月のはじめには、この穴の向こうから朝日が昇る数日があります。NHKの大河ドラマ『どうする家康』のロケ地としても知られ、本多忠勝と松平元康が初めて出会う作中の場面が、この浜辺で撮影されました。

椰子の実が運んできた一篇の詩

A dark stone monument on a cliff overlooking a vast blue ocean under a clear sky, with green grass and a wooden fence.

1898年の夏、当時まだ学生だった民俗学者の柳田國男は、東京の大学を離れ、この恋路ヶ浜で約一カ月半を過ごしました。ある日、波打ち際で南の島から流れ着いた椰子の実を拾います。柳田はその話を親友の島崎藤村に語り、藤村は二年後の1900年、これをもとに『椰子の実』という詩を書きました。

1936年、作曲家の大中寅二が藤村の詩に曲をつけ、ラジオから全国に広まります。昭和の唱歌として今も親しまれている一曲の出発点が、この浜辺でした。恋路ヶ浜の東には椰子の実記念碑があり、詩の一節が石に刻まれています。

鳥羽へ渡るフェリーと、半島の春

A large white ferry boat named "ISEWAN FERRY" docked at a pier under a clear sky.

岬のすぐ近くにある伊良湖港から、伊勢湾フェリーが三重県の鳥羽港まで運航しています。片道およそ55分の船旅で、船を降りた鳥羽駅からは伊勢神宮や鳥羽水族館へ出られます。陸路で伊勢に向かうより距離も短く、海の上から伊勢志摩へ入る道として古くから使われてきました。

渥美半島は本州のなかでも気候の穏やかな土地で、二月の半ばから三月の半ばにかけて花の季節を迎えます。岬の手前にある伊良湖菜の花ガーデンでは黄色い菜の花が一面に咲き、半島の中ほどを流れる免々田川の沿岸では、ほぼ同じ時期に河津桜がほころびます。北日本がまだ雪のうちに、ここはもう春の盛り。

名物の大アサリと、海辺の食卓

Two open clam shells filled with cooked scallops and other shellfish on a striped plate.

岬の周辺で名物として知られているのが、大アサリと呼ばれる二枚貝です。正式名称はウチムラサキガイ。殻の長さは十センチほどで、直火でこんがり焼くと、身がふっくらと膨らんで磯の香が立ちます。

岩牡蠣や活魚料理を出す店も伊良湖港の近くにあり、漁から戻る船を窓越しに眺めながら、その日の獲物に箸をつけられる店もあります。

住所

〒441-3624 愛知県田原市伊良湖町宮下 伊良湖岬

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最終更新日:

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