
鳥取県
Tottori
Start here
鳥取県の概要
鳥取県は日本で最も人口の少ない県ですが、その分だけ豊かな自然が残されています。日本海沿いに広がる砂丘、標高1,729mの大山、冬の松葉がにに温泉と、コンパクトな県域に見どころが凝縮された地域です。東部・中部・西部でそれぞれ異なる表情を持ち、短い滞在でも密度の濃い旅になるはずです。
鳥取砂丘

鳥取市の日本海沿岸に東西約16km、南北約2.4kmにわたって広がる日本最大級の砂丘です。風が砂の表面に描き出す風紋は時間帯や季節によって刻々と姿を変え、同じ景色は二度と見られません。高さ約47mの馬の背と呼ばれる丘を登りきると、眼下に日本海が広がります。砂丘ではラクダに乗る体験やパラグライダーなどのアクティビティも用意されており、隣接する砂の美術館では砂像の大型展示を鑑賞できます。自然がつくり出す壮大な地形を、自分の足で歩いて体感できる場所です。
大山
鳥取県西部にそびえる標高1,729mの山で、その整った稜線から「伯耆富士」の別名で親しまれています。古くから山岳信仰の対象とされ、中腹にある大山寺は奈良時代の開山と伝わります。夏山登山コースは整備されており、山頂付近まで片道約3時間で登れます。秋にはブナの原生林が鮮やかに色づき、西日本でも屈指の紅葉スポットとして知られています。冬はスキー場がオープンし、季節ごとにまったく異なる表情を見せてくれる山です。
三朝温泉
鳥取県中部の三朝町にある温泉地で、850年以上の歴史を持つとされています。泉質は高濃度のラドンを含む放射能泉で、世界的にも珍しい療養泉として学術的な関心も集めてきました。三徳川沿いに温泉旅館が軒を連ね、川のすぐ横にある露天風呂の河原風呂は誰でも無料で入れる名物スポット。近くには三徳山三佛寺の投入堂があり、断崖に建つその姿は国宝に指定されています。湯につかったあと、山道を歩いて国宝建築を目にする一日の流れは、この地域ならではの体験です。
水木しげるロード

境港市にある約800mの商店街で、漫画家・水木しげるの代表作「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する妖怪たちのブロンズ像が177体並んでいます。妖怪は日本の古い伝承に登場する超自然的な存在で、水木しげるはそうした妖怪たちを親しみやすいキャラクターとして描き、日本で広く愛される作品をつくりました。境港は水木しげるの出身地で、商店街には妖怪をモチーフにしたグッズや食べ物を扱う店が並びます。通りの先にある水木しげる記念館では原画や妖怪のジオラマが展示されており、作品の世界観にじっくり浸れます。日本のポップカルチャーと古くからの妖怪伝承が交差する、境港ならではの商店街です。
位置
鳥取県の場所
鳥取県は本州の西部、中国地方の北東に位置しています。県庁所在地は鳥取市。2024年1月時点で約54万人の人口を擁し、全国の都道府県で最も人口が少ない県として知られています。
北側は日本海に面し、約120kmにわたって海岸線が続きます。なかでも鳥取砂丘に代表される砂浜海岸は、この県を象徴する地形のひとつ。南側には中国山地が連なり、大山をはじめとする山々が県の南部を形づくっています。東部を流れる千代川、中部の天神川、西部の日野川という3本の河川が平野を潤し、農地や集落はこれらの流域に広がっています。
気候は日本海側の特徴が色濃く、冬は季節風の影響で曇りの日が多く、山間部を中心にまとまった降雪があります。大山周辺はスキー場が営業できるほどの積雪量です。一方、夏は比較的過ごしやすく、太平洋側の都市ほど気温が上がらないため、避暑にも向いた地域でしょう。
地図を読み込み中...
Access
鳥取県へのアクセス
鳥取県には鳥取砂丘コナン空港と米子鬼太郎空港の2つの空港があります。鳥取砂丘コナン空港へは東京の羽田空港から約1時間15分のフライトで到着でき、空港から鳥取市街地まではバスで約20分の距離です。県西部の玄関口となる米子鬼太郎空港も羽田空港から約1時間20分で、米子駅まではバスで約25分ほど。どちらの空港もコンパクトな規模で、到着後の移動に迷うことはまずありません。
鉄道を利用する場合、東京からは東海道・山陽新幹線で姫路駅まで行き、そこから特急スーパーはくとに乗り換えて鳥取駅へ向かうルートが一般的で、全体で約5時間半ほどかかります。大阪からは特急スーパーはくとで鳥取駅まで約2時間半。県西部の米子駅へは、岡山駅から特急やくもで約2時間10分です。
県内の移動手段は、JR山陰本線が東西の主要都市を結んでおり、鳥取駅から米子駅までは約2時間ほどかかります。主要な観光地へは路線バスでアクセスできますが、便数が限られる区間もあるため、事前の時刻表チェックは欠かせません。鳥取砂丘へは鳥取駅からバスで約20分、大山へは米子駅からバスが出ています。タクシーも有効な移動手段で、駅前で拾えるほか、観光タクシーのプランを使えば効率よくまわれます。
冬場は山間部を中心に積雪があり、交通機関のダイヤが乱れることがあります。12月から2月にかけて訪れる場合は、最新の運行情報をこまめに確認してください。
地元自慢
特産品
日本海に面した鳥取県は、冬の味覚として全国的に名高い蟹をはじめ、良質な海産物が豊富に水揚げされる地域です。沿岸の漁港では季節ごとに多彩な魚介が揚がり、漁業は県の重要な産業のひとつとなっています。
内陸部では、なだらかな丘陵地や火山灰を含む砂質の土壌を活かした果樹栽培が盛んで、日本有数の産地として知られる果物もあります。中国山地の山あいでは畜産も行われ、独自の品種改良を重ねた和牛の飼育が続いてきました。温暖すぎない気候が品質の高い農畜産物を支え、小さな県ながら食の層は厚い地域です。
食べ物
工芸品・その他
Through the ages
鳥取県の歴史
鳥取県の地域は、古代には東部が因幡国、西部が伯耆国という二つの国に分かれていました。因幡国には「因幡の白兎」の神話が残り、これは日本最古の歴史書とされる古事記にも登場するよく知られた物語です。白兎が大国主命に助けられるこの説話の舞台とされる白兎海岸は、今も鳥取市内に残っています。古代から山陰道の要衝として人の往来があり、奈良時代には因州和紙の生産がすでに始まっていたとされます。
戦国時代には、因幡国を治めていた山名氏の居城として久松山に鳥取城が築かれました。1581年、羽柴秀吉による兵糧攻めは「鳥取の渇え殺し」と呼ばれ、戦国史に残る凄絶な籠城戦として知られています。江戸時代に入ると、因幡・伯耆の両国は池田氏のもとで鳥取藩として統治されました。32万石の城下町として栄えた鳥取は、藩の奨励によって和紙や綿織物といった産業が発展し、地域経済の基盤を形づくっていきます。
明治4年の廃藩置県で鳥取藩は鳥取県となりましたが、一時は島根県に統合されるという経緯をたどります。住民の強い分離運動の結果、1881年に再び鳥取県として独立しました。近代以降、大山を中心とした山岳信仰や温泉文化が観光資源として注目されるようになり、砂丘の景観も全国的に知られていきます。人口規模は小さいながらも、古代神話から戦国の攻城戦、近代の分県運動まで、独自の歴史が色濃く刻まれた地域です。