
山梨県
Yamanashi
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山梨県の概要
富士山の北麓に広がる山梨県は、雄大な自然と戦国の歴史が息づく土地です。日本一の渓谷美と称される昇仙峡、武田信玄ゆかりの史跡、ワイナリーが集まる勝沼。山に囲まれた盆地の中で、自然と歴史と食が独自に育まれてきました。
富士山と富士五湖

日本の象徴として世界に知られる富士山は標高3,776m、2013年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。構成資産の多くは山梨県側にあり、山頂への登山道のうち最も利用者が多い「吉田ルート」もこちら。7月から9月の開山期間中は、国内外の登山者でにぎわいます。
富士山の北麓には山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖の5つの湖が並ぶ「富士五湖」。湖越しに望む富士山は四季を通じて絶景で、河口湖畔の紅葉まつりや、旧千円札の図柄にもなった本栖湖からの眺めは特に人気です。キャンプやカヌー、釣りなど、湖を舞台にしたアウトドアも楽しめます。
昇仙峡

甲府市の北部に位置する昇仙峡は、花崗岩の奇岩と渓流が織りなす全長約5kmの渓谷。国の特別名勝に指定されており、「日本一の渓谷美」とも称されています。切り立った岩壁の間を流れる荒川の清流沿いに遊歩道が整備されており、約1時間半のウォーキングで渓谷の景観を満喫できます。
見どころは高さ約180mの巨岩「覚円峰」や、落差30mの「仙娥滝」。秋の紅葉シーズンには赤や黄に染まった木々が岩肌に映え、ひときわ美しい景色が広がります。ロープウェイで山頂のパノラマ台に上がれば、富士山から南アルプスまでを見渡す大パノラマも。
武田神社と甲府の歴史
甲府市中心部にある武田神社は、戦国の名将・武田信玄を祀る神社。信玄の居城「躑躅ヶ崎館」の跡地に建てられ、境内には堀や石垣の一部が今も残っています。勝負運のご利益でも知られ、参拝客が絶えません。
甲府駅の南側にはもうひとつの城跡「甲府城(舞鶴城公園)」があり、石垣の上からは甲府盆地と周囲の山並みを一望できます。信玄ゆかりの恵林寺には「心頭滅却すれば火もまた涼し」で知られる快川紹喜の逸話が残り、歴史好きにはたまらないスポット。甲府駅前には信玄の銅像が立ち、この地の英雄が今も街の象徴であることを物語っています。
勝沼ワイナリー巡り

甲州市勝沼は日本のワイン発祥の地とされ、明治初期にフランスで醸造技術を学んだ2人の青年がこの地でワイン造りを始めたのがきっかけです。現在は約30のワイナリーが半径数キロの範囲に集まり、見学や試飲を楽しめる施設が充実しています。
勝沼ぶどう郷駅を拠点に、徒歩やタクシーでワイナリーを巡れます。予約なしで試飲ができる施設が多く、日本固有品種「甲州」の白ワインやマスカット・ベーリーAの赤ワインをその場で味わえるのがうれしいところ。ぶどう畑を見渡すテラス席でワインとチーズを楽しめる施設もあり、のんびりとした大人の休日にぴったりです。
位置
山梨県の場所
山梨県は本州の中央部、中部地方に位置する内陸県です。県庁所在地は甲府市で、2020年10月の国勢調査時点で人口は約81万人。北に八ヶ岳、西に南アルプス、南東に富士山と、三方を山々に囲まれた地形で、県土の約78%が森林。平地は中央の甲府盆地に集中し、主な都市や農地はこの盆地に収まっています。
気候は典型的な内陸性で、夏と冬の寒暖差が大きいのが特徴です。夏の甲府盆地は全国屈指の暑さで知られ、40℃近くまで上がることも。一方で冬は冷え込むものの、盆地特有の乾いた晴天が続きます。年間の日照時間は全国トップクラスで、この長い日照がぶどうや桃の栽培を支え、山梨を日本一の果樹王国に育てました。
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Access
山梨県へのアクセス
山梨県に空港はなく、海外からの場合は成田空港か羽田空港が最寄りです。東京都心を経由して鉄道またはバスで向かいます。
鉄道では、JR中央本線の特急「かいじ」「あずさ」が新宿駅から甲府駅まで約1時間半で結んでいます。新幹線は通っていませんが、特急の本数が多く、東京からの日帰り圏内。名古屋方面からは中央本線を経由してアクセスできます。
富士山・富士五湖エリアへは、新宿駅から富士急行線直通の特急「富士回遊」が便利で、河口湖駅まで約2時間。高速バスも新宿や東京駅から甲府・富士五湖方面へ多数運行されています。
県内の移動は路線バスが基本です。甲府市内はバス路線が整備されていますが、郊外や観光地へは本数が限られる場合があります。富士五湖エリアでは富士急行の路線バスや周遊バスが主な観光地を結んでいるので、事前にルートと時刻表をチェックしておくとスムーズに回れます。
果樹園が点在するエリアではタクシーの利用も選択肢のひとつ。ぶどう狩りや桃狩りのシーズンには、甲府駅から観光タクシーやツアーバスが出ていることもあります。
地元自慢
特産品
山梨県は日照時間が長く寒暖差の大きい気候を生かし、ぶどうと桃の生産量で全国1位を誇る果樹王国です。甲府盆地の東部から笛吹市、甲州市にかけては日本有数の果樹地帯が広がり、初夏の桃に始まり秋のぶどうまで、長いシーズンを通じて旬のくだものが楽しめます。
果樹栽培の延長としてワイン醸造も根づき、国産ぶどうで造るワインは近年海外でも注目を集めています。工芸分野では鹿革と漆を組み合わせた革工芸品や、水晶研磨から発展した貴石加工の技が江戸時代から受け継がれてきました。海に面しない内陸県ならではの保存食文化にも、独自の工夫と味わいがあります。
食べ物
工芸品・その他
Through the ages
山梨県の歴史
山梨県はかつて「甲斐国」と呼ばれ、古くから東西をつなぐ交通の要衝として栄えました。甲斐国の名は『古事記』や『日本書紀』にも登場し、東国の中でも早くから中央政権とのつながりを持っていた地域です。平安時代末期には甲斐源氏が台頭し、武士の勢力基盤が築かれていきました。
戦国時代に甲斐を全国区にしたのが武田信玄です。「甲斐の虎」の異名を持ち、信濃や駿河への侵攻で領土を拡大。治水事業の「信玄堤」や金山開発による経済基盤の確立など、軍事だけでなく内政にも優れた手腕を発揮しました。息子の勝頼の代に織田・徳川連合軍に敗れ、武田氏は滅亡。その後は徳川家康の領地となり、江戸時代には天領(幕府直轄地)として甲府勤番が置かれました。
明治維新後、1871年の廃藩置県を経て甲府県が成立し、翌年に山梨県と改称。県名は甲府盆地の東部、現在の山梨市一帯を指す旧郡名「山梨郡」に由来します。近代以降は養蚕業や甲州ぶどうの栽培が発展し、やがてワイン醸造や果樹栽培へと産業の軸が移っていきました。