
島根県
Shimane
Start here
島根県の概要
神話の舞台から世界遺産の鉱山跡、国宝の城に日本一と評される庭園まで、島根県の見どころは多彩です。日本海沿いに東西に長く伸びる県土のあちこちに、歴史と自然が重なり合う場所が残されています。派手な観光地は少ないかもしれませんが、そのぶん静かに本物と向き合える土地柄です。
出雲大社

縁結びの神として知られる大国主大神を祀る、日本を代表する神社のひとつです。年間約200万人が参拝に訪れ、境内に足を踏み入れると巨大なしめ縄が出迎えてくれます。旧暦10月の神在月には全国の神々がここに集うとされ、この時期だけの特別な神事が執り行われます。
参道は松並木に囲まれた下り坂で、一般的な神社とは逆に下りながら本殿に近づくという珍しい造り。参拝作法も一般的な「二礼二拍手一礼」ではなく「二礼四拍手一礼」で、ほかの神社とは異なる独自の文化を感じられるでしょう。
松江城と城下町

1611年に完成した松江城は、全国に12しか残っていない現存天守のひとつであり、2015年に国宝に指定されました。山陰地方で唯一の現存天守で、黒を基調とした威風のある外観が特徴です。天守の最上階からは松江の街並みと宍道湖を一望できます。
城の周辺には堀川が巡り、遊覧船で水上から城下町の風情を楽しむこともできます。近くにはラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の旧居もあり、日本の怪談を世界に紹介したこの作家がなぜ松江に惹かれたのか、当時の町並みを歩きながら想像してみるのも一興です。
石見銀山
大田市大森地区にある石見銀山は、2007年にユネスコ世界遺産に登録されました。16世紀から17世紀の最盛期、日本は世界の銀産出量の約3分の1を占めていたとされ、石見銀山はその中核を担った鉱山です。採掘跡の坑道だけでなく、鉱山で働く人々が暮らした集落や、銀を運び出した街道、積み出し港までが一体として保存されている点が、世界的にも珍しい特徴といえます。
現在の大森地区は緑に覆われた静かな集落で、かつて鉱山町だったとは思えないほど穏やかな雰囲気。レトロな町並みを歩きながら、最盛期の賑わいに思いを馳せる散策が楽しめます。
足立美術館

安来市にある足立美術館は、日本画のコレクションと日本庭園の両方で知られる美術館です。特に庭園はアメリカの日本庭園専門誌「The Journal of Japanese Gardening」で22年連続日本一に選ばれており、その評価は国際的にも定着しています。
窓越しに眺める庭園は、まるで一枚の絵画のように計算された構図。借景として遠くの山々を取り込んだ景色は、四季によって表情を変えます。横山大観をはじめとする近代日本画の名品と、手入れの行き届いた庭園を一度に味わえる空間です。
位置
島根県の場所
島根県は本州西部の中国地方に位置し、山陰地方の西側にあたる県です。北は日本海に面し、東に鳥取県、南に広島県、西に山口県と接しています。県庁所在地は松江市で、2025年1月時点の人口は約64万人と推計され、全国では鳥取県に次いで2番目に人口が少ない県です。
県域のおよそ90%を山地と丘陵地が占めており、平地はごくわずかです。東部には汽水湖である宍道湖と中海が広がり、湖と周辺の町並みが独特の水辺景観を形づくっています。
気候は日本海側気候の特徴が強く、冬は曇りや雨、雪の日が多くなります。ただし沿岸部は豪雪地帯ではなく、積雪は内陸部に多く見られる傾向があります。夏は比較的温暖で、湿度の高い日が続くのが特徴です。
地図を読み込み中...
Access
島根県へのアクセス
島根県には東部の出雲縁結び空港と西部の萩・石見空港の2つの空港があります。羽田空港からは出雲縁結び空港まで約85分、萩・石見空港まで約90分と、距離のわりに短時間でアクセスできます。
鉄道の場合、東京からは新幹線で岡山駅まで行き、そこから特急やくもに乗り換えて松江方面へ向かうルートが一般的です。所要時間は合計6時間以上かかるため、時間に余裕がない場合は飛行機が現実的な選択肢になります。大阪からは同じく岡山経由で、計3時間40分から4時間ほど。もうひとつユニークな手段として、東京と出雲市を結ぶ寝台特急サンライズ出雲があります。約12時間の夜行列車の旅で、寝ている間に目的地へ到着できます。
県内の移動手段はJR山陰本線や一畑電車、路線バスなどがありますが、運行本数は都市部に比べると限られています。観光地を効率よく回るには、観光周遊バスやタクシーが頼りになります。空港や駅から主要な観光スポットへの連絡バスも運行されており、事前にダイヤを確認しておくと移動がスムーズです。
地元自慢
特産品
島根県は、県域の大半を山地が占め、日本海に長く面していることから、海の幸と山の幸の両方に恵まれた地域です。漁業面では、汽水湖である宍道湖で獲れるシジミが全国有数の漁獲量を誇り、日本海沿岸では冬のカニや高級魚の水揚げが盛んに行われています。内陸の山間部では、昼夜の寒暖差と清らかな水を活かした米づくりが行われ、品質の高いブランド米が生産されています。また、伝統工芸の分野では、地元産の石材や植物繊維を用いた手仕事が古くから受け継がれており、その中には国の伝統的工芸品に指定されている品目も複数存在します。
食べ物
工芸品・その他
Through the ages
島根県の歴史
島根県の地は、古代には出雲国、石見国、隠岐国という3つの国に分かれていました。なかでも出雲国は日本神話の舞台として知られ、国の成り立ちを語る国譲り神話の中心地です。旧暦の10月は全国で神無月と呼ばれますが、出雲だけは神在月と呼ばれます。全国の神々がこの地に集まるとされ、その信仰は今も出雲大社の神在祭として受け継がれています。
戦国時代になると、尼子経久が月山富田城(安来市)を拠点に中国地方一帯へ勢力を広げました。やがて関ヶ原の戦い後、堀尾吉晴が松江に入り、1607年に松江城の築城を開始。1611年に完成した天守は現在も残り、山陰唯一の現存天守として国宝に指定されています。その後、松平直政が藩主として入国し、松江藩は幕末まで松平家のもとで安定した治世が続きました。
1871年、明治政府の廃藩置県によって島根県が誕生します。県名の由来は、松江城がかつての嶋根郡に位置していたこと。近代以降は鉱業や農漁業を基盤に地域の暮らしが営まれ、出雲大社を中心とした信仰と文化は現在も県の土台であり続けています。