
広島県
Hiroshima
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広島県の概要
広島県は二つの世界遺産を持つ、日本でも数少ない県のひとつです。海に浮かぶ鳥居で知られる厳島神社と、平和の象徴である原爆ドーム。歴史の重みと瀬戸内の穏やかな自然が交差するこの地には、何度訪れても新たな発見があるでしょう。
嚴島神社と宮島

宮島は広島湾に浮かぶ周囲約30kmの島で、古くから島全体が信仰の対象とされてきました。島の北側の海上に建つ嚴島神社は、593年の創建と伝わり、1996年にユネスコの世界文化遺産に登録されています。満潮時には社殿が海に浮いているように見え、朱塗りの大鳥居とあわせた光景は日本を象徴する風景のひとつ。干潮時には鳥居のそばまで歩いて近づけるため、訪れる時間帯によってまったく異なる表情を楽しめます。
神社の背後にそびえる弥山は標高535mの山で、山頂からは瀬戸内海の島々を一望できる展望台があります。ロープウェーで途中まで登り、そこから山頂まで約30分の登山道を歩くコースが人気。秋には紅葉谷公園が鮮やかに色づき、紅葉の名所としても知られています。
原爆ドームと平和記念公園

広島市の中心部にある原爆ドームは、1945年8月6日の原爆投下でほぼ唯一、原形をとどめた建物です。1996年に世界文化遺産に登録され、核兵器の惨禍を現在に伝える存在として、世界中から訪れる人が絶えません。
隣接する平和記念公園には広島平和記念資料館があり、被爆の実態を伝える資料や遺品が展示されています。2019年のリニューアルで展示構成は一新され、一人ひとりの被爆者の体験に焦点を当てた内容に生まれ変わりました。原爆死没者慰霊碑や原爆の子の像など、公園内には複数の記念碑やモニュメントが並んでいます。毎年8月6日には平和記念式典が開かれ、国内外から多くの人が参列します。
尾道としまなみ海道

尾道は山と海に挟まれた坂の街で、入り組んだ路地や古寺が連なる風景は映画やアニメの舞台にもなってきました。千光寺山の山頂へはロープウェイで3分ほど。頂上の展望台からは尾道水道を挟んだ向島や、瀬戸内海の島々を見渡せます。千光寺から麓へ下る文学のこみちは、尾道ゆかりの文学者の詩歌を刻んだ石碑が並ぶ散策路です。
尾道から今治までを結ぶしまなみ海道は全長約60kmで、6つの島を7本の橋で渡っていく海の道。サイクリングロードとして世界的に知られ、自転車専用道が整備されているため、初心者でも安心して走れます。途中の島々では柑橘類の畑が広がる風景や、静かな漁港の暮らしに触れられるのも魅力のひとつ。
西条の酒蔵めぐり

東広島市の西条はJR広島駅から電車で約40分の場所にある、日本有数の酒どころです。JR西条駅から歩いて回れる範囲に7つの蔵元が集まっており、白壁やなまこ壁、赤レンガの煙突が並ぶ酒蔵通りは醸造の街らしい落ち着いた景観が続きます。
多くの蔵元で試飲や蔵見学を受け付けており、仕込みの時期にあたる冬から春には蔵開きイベントも行われます。毎年10月に開催される酒まつりには全国から約1,000銘柄の日本酒が集まり、2日間で20万人以上が訪れる大規模なイベント。酒蔵めぐりのあとは、酒粕を使ったスイーツや地元の料理を楽しむのもおすすめです。
位置
広島県の場所
広島県は中国地方のほぼ中央に位置し、南は瀬戸内海に面しています。県庁所在地は広島市で、中国・四国地方で最大の都市。2024年10月時点の推計人口は約272万人で、全国12位の規模です。
北部には中国山地が連なり、冬は積雪も見られる山間地域が広がっています。一方、南部の瀬戸内海側は温暖で降水量が少ない穏やかな気候。夏は気温が上がりますが、海風の影響を受ける沿岸部は比較的過ごしやすいでしょう。県内には大小あわせて約140の島々が浮かび、海と山の両方の風景を楽しめる地形が特徴です。
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Access
広島県へのアクセス
広島県への空路は、広島空港が利用できます。東京の羽田空港から約1時間20分、新千歳空港や那覇空港からも直行便が就航しています。広島空港から広島市中心部まではリムジンバスで約50分。
鉄道なら山陽新幹線が便利です。東京駅から広島駅まで「のぞみ」で約3時間50分、新大阪駅からは約1時間20分で到着します。博多方面からも約1時間でアクセスできるため、九州旅行との組み合わせもしやすいでしょう。
広島市内は路面電車が充実しており、主要な観光スポットや繁華街を結んでいます。宮島へはJR山陽本線で宮島口駅まで行き、フェリーで約10分。尾道や福山方面にはJR山陽本線で移動できます。しまなみ海道の島々を巡る場合は、路線バスや高速バスが運行しているほか、タクシーの利用も選択肢のひとつ。
広島県は年間を通じて温暖ですが、北部の山間部は冬に積雪があるため、冬季に県北部を訪れる場合は防寒対策が必要です。
地元自慢
特産品
広島県は瀬戸内海の穏やかな海域を活かした水産養殖が盛んで、とくに貝類の養殖は全国有数の生産量を誇ります。温暖な気候と日照時間の長さから、柑橘類やぶどうなどの果樹栽培にも適した土地です。県北部の山間地域では冷涼な気候を活かした畜産や米づくりが行われ、良質な水源にも恵まれています。瀬戸内の海の幸と中国山地の山の幸、その両方を産出できるのが広島の強み。ものづくりの面でも、伝統的な筆や手工芸品の生産が古くから続いています。
食べ物
工芸品・その他
Through the ages
広島県の歴史
広島県の地域は古代には安芸国と備後国の二つの国に分かれていました。安芸国は現在の県西部にあたり、備後国は県東部にあたります。平安時代の末期、平清盛が厳島神社を厚く信仰し、社殿を現在のような壮大な海上神殿に造り替えました。この時期に瀬戸内海の航路が整備され、広島の地は海上交通の要として栄えるようになります。
戦国時代には毛利元就が中国地方の大半を支配下に置き、広島はその中心地となりました。元就の孫にあたる毛利輝元が1589年に太田川のデルタ地帯に広島城を築き、これが広島という地名の由来となったとされています。関ヶ原の戦い以降は福島正則、続いて浅野家が広島藩を治め、城下町として発展。備後国側の福山には水野家が入り、福山藩が成立しました。
明治の廃藩置県を経て1876年に現在の広島県がほぼ形づくられます。日清戦争の際には大本営が広島に移され、臨時帝国議会も開かれるなど、近代日本の軍事・政治の舞台にもなりました。そして1945年8月6日、広島市に世界で初めて原子爆弾が投下されます。壊滅的な被害を受けた広島は戦後、平和都市として復興を遂げ、原爆ドームと平和記念公園は核兵器のない世界を訴え続ける象徴となっています。