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新劇場版『銀魂 -吉原大炎上-』について文化と登場人物を紹介

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Sana Yoshida

新劇場版『銀魂 -吉原大炎上-』について文化と登場人物を紹介

ギャグとシリアスを織り交ぜた『銀魂』シリーズの中でも特に人気が高いのが、2026年にリメイク版を劇場公開すると発表された『吉原炎上篇』。日本での公開は2026年2月13日(金)と発表され、ファンの間で期待の声が高まっています。

今回は『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』に向けて、物語の舞台である「吉原」やキャラクターの元ネタなどを解説していきます。

『吉原炎上篇』とは

『銀魂』における長編ストーリーの中でも特に人気の本シリーズは、原作では25巻~26巻、アニメでは第139話から146話にわたって描かれています。

物語の舞台は、江戸の地下に広がる巨大な遊郭都市「吉原桃源郷」。主人公・銀時がスリの少年・晴太と出会ったことをきっかけに、吉原の闇に立ち向かいます。

晴太がスリを働いていたのは、吉原一の花魁・日輪を身請けするためでした。晴太の願いを叶えるために動き出した銀時たちでしたが、吉原桃源郷の支配者・鳳仙は日輪に執着しており、彼女を吉原に縛り付けています。

そこに吉原の番人・月詠、神楽の兄・神威などが加わり、壮絶なバトルが繰り広げられます。

物語の舞台である「吉原」は江戸時代の花街が元

作中では地下に広がっている「吉原」ですが、これは江戸時代、江戸郊外に作られた幕府公認の遊郭が連なる花街が元となっています。

遊郭とは、華やかな衣装を身にまとった遊女が歌や踊り、話し相手などのサービスを提供する場所。特に高級遊女である「花魁」は、美しさに加えて教養もあり、多くの人にとっての憧れだったと言われています。

着飾った遊女たちが並んでお客を待つ「張見世」、花魁が高下駄をはいて独特の歩き方で練り歩く「花魁道中」などは、吉原を象徴する光景でした。一方で、吉原で働く遊女の多くは、借金を理由に身売りされた女性たちであり、年季が明けるまで、10年から20年過酷な環境で働かなければなりませんでした。

花魁については以下の記事でさらに詳しく解説しているので興味のある方はチェックしてみてください。

現代日本の吉原

吉原は元々は日本橋人形町にあり、「元吉原」と呼ばれていました。しかし1657年、「明暦の大火」によって江戸の大半が焼かれ、吉原も大きな被害を受けます。そこで、浅草寺裏・日本堤(現在の台東区千束/三ノ輪駅付近)に移転し、「新吉原」となりました。

現在はかつてのように華やかな街ではなくなっていますが、その名を冠した「吉原神社」をはじめ、遊郭のエピソードにちなんだ名所や、夜のお店が多く花街としての名残があったりと、当時の雰囲気をわずかながら今も感じることができます。

「吉原炎上篇」の登場人物

話は銀魂に戻り、「𠮷原炎上篇」に登場する人物たちは、日本文化に関連した名前がつけられています。ここではその由来や、主人公たちと深く関わることになる重要な人物について触れていきましょう。

晴太(せいた)

母親である吉原一の花魁・日輪を買うためにスリを繰り返していた少年です。銀時に捕まり、事情を話したことからスナックお登勢で働くことになりました。その後は銀時たちとともに吉原に向かい、日輪を救うために奔走します。

吉原で働く女性たちの希望を背負った存在であることから、「晴」という字が名前に使われていると考えられます。

日輪(ひのわ)

女性たちにとってはつらい場所である吉原において、常に笑顔を絶やさず周りを明るくする人格者で、月詠をはじめ多くの人々から慕われ、愛されている存在です。

作中で「太陽」と称される彼女の名前は、日本語で「太陽」の別名である「日輪(にちりん)」が由来でしょう。

月詠(つくよ)

吉原の安全と規律を守る吉原桃源郷の自警団・百華の頭領です。番人として恐れられている一方、心優しく情に厚い一面もあり、作中でも高い人気を誇っています。

日輪を支え、守ろうとする彼女の名前の元ネタは日本神話に登場する月の神「月読命(つくよみのみこと)」だと思われます。

鳳仙(ほうせん)

吉原桃源郷の老主であり、“夜王”として恐れられている老人です。元々は銀河系最大の犯罪シンジゲート、宇宙海賊・春雨の幹部であり、神楽の兄・神威の師匠でもありました。

神威(かむい)

宇宙海賊・春雨の幹部であり、最強部隊・第七師団の団長を務める青年です。神楽の兄であり、幼少期に古の風習「親殺し」をしようとするも返り討ちに合い、そのまま家を出ました。

その後春雨の一員となり鳳仙に師事、若くして団長へと昇り詰めています。「吉原炎上篇」の前にも何度か登場しており、複線回収となる登場と圧倒的な強さで大きな話題を呼びました。

映画オリジナル展開にも期待

空知英秋によって2004年から2019年まで連載された漫画『銀魂』。シリーズ世界累計発行部数は7300万部を超え、現在でもスピンオフ小説や新劇場版が発表されるなど盛り上がりを見せています。

アニメ銀魂は、2006年から2018年まで4期にわたって放送されました。「吉原炎上篇」のテレビ放送は2009年1月~2月で、原作に忠実に描きつつ、晴太がスナックお登勢で働くシーンなどのオリジナル要素が盛り込まれていました。

2026年の『吉原大炎上篇』では、より美麗になった作画や迫力あるバトルとともに、映画ならではの掘り下げも楽しみなところです。実際に、2025年8月に公開された特報映像では人気キャラクターである真選組や桂小太郎も登場しています。原作やアニメ放送時には登場しなかった彼らが物語にどう絡んでくるのかワクワクしますね。

関連リンク

映画『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』 公式サイト

銀魂20周年記念サイト

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最終更新日