

三重県
Mie
三重県の位置
三重県は7地方区分では近畿地方となっていますが、天気予報などでは東海地方にも分類される変わった地域です。北部には鈴鹿山麓、そこから南に下っていくと、上野盆地や伊勢平野、そして熊野灘沿岸と山岳地帯から盆地、沿岸などといったさまざまな地形で成り立っています。
三重県は南北にかけて細長い地形をしているため、夏には40度を超える地域もあれば、冬には1mを超えるほどの積雪を観測する地域も。
そんな三重県は、北に中部地方に属する岐阜県や愛知県。西に滋賀県や京都府、奈良県が隣接しており、南には和歌山県が隣接しています。県庁所在地は津市ですが、三重県内の最大都市は四日市市。観光地としては伊勢市や桑名市などが有名です。
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三重県の特産品
三重県は伊勢湾に隣接していることから、魚介類がさかんに取れ、地名がついている伊勢海老やアワビ、サザエなどの水揚げ量は国内トップレベルを誇ります。
また、県中南部は温暖な気候であることから、品質の良い牛が育ちやすく、松坂牛や伊賀牛などといった複数のブランド牛が世間に知れ渡っています。
その他にも、三重県の郷土料理として有名な手こね寿司や伊勢うどん、とんてき。お土産に定番の赤福や安永餅など挙げればきりがないほど魅力的な特産品が豊富に揃っています。
食べ物

伊勢海老
伊勢志摩の高級食材。秋から冬までが旬であり、縁起のいい食べ物として正月やお祝いごとなど、親族が揃う改まった場などの料理として出されることもあります。調理例としては、刺し身から蒸し、焼きなど、どの調理方法でも美味しく食べられ、日本料理はもちろん。イタリアンやフレンチなど多種多様の料理にも合う万能食材です。

手こね寿司
漁師料理として古くから伊勢志摩地方で食べられていたものが郷土料理として近頃は観光地の飲食店になくてはならない存在となっています。手こね寿司は新鮮なカツオを醤油で漬け、酢飯と合わせて食べるのが一般的。各飲食店で異なる味付けや具材を使用しているのも特徴です。

松坂牛
日本三大和牛の一つとして国内外で有名な最高級ブランド牛の松坂牛。肉の芸術品とも呼ばれています。筋肉の間に脂が入りこんだ霜降り肉となっていて、焼くとその脂がとろけて上質な甘みが溢れ出てきます。

赤福
お餅にこしあんをのせた餅菓子で、300年以上前に伊勢神宮のお参りに来た際のお土産として出されたことがきっかけで伊勢名物となりました。伊勢神宮内宮のおはらい町通りに本店を構える赤福。明治時代に建てられた店内の畳でいただく味はまさに格別です。
工芸品・その他

伊賀くみひも
三重県伊賀市で、絹糸を主に金銀糸などを組み合わせて作られる伝統の組紐。明治時代の1900年頃には、経巻や仏具、神具の紐として用いられていましたが、現在では着物の帯締めやキーホルダーなど、幅広い用途で親しまれています。

四日市萬古焼
三重県四日市市で作られる陶磁器で、江戸時代に茶碗や湯呑み、お皿などを焼き始めたのが起源です。耐熱性が高く、現在では急須や土鍋などが多く生産されており、土鍋にいたっては国内シェアの80〜90%を占めています。

鈴鹿墨
奈良時代に、三重県鈴鹿市の白子地区の山で採れた松やにを燃やしてできたすすを集め、墨を作ったことが起源とされています。鈴鹿墨はその上質さから、大名の家紋を書く際に使われたほか、現在では墨染めの塗料や染料、美術工芸品などにも用いられています。

伊賀焼
三重県伊賀市で作られる陶磁器で、熱に強いのが特徴です。主に土鍋や耐熱性の高い食器などが多く生産されています。手触りが良く、料理を引き立てるように工夫された作りでありながら、個性的なデザインのものも多く、職人のこだわりが感じられます。
エリア
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三重県へのアクセス
海外から三重県への最短ルートは愛知県常滑市の中部国際空港からの道のりです。中部国際空港から名鉄名古屋駅で下車し、近鉄で三重県内へ向かうルートで所要時間2時間ほど。
他にも高速船と近鉄を乗り継ぐ方法や名鉄からJRを乗り継ぐ方法などもあります。
三重県内では近鉄やJRなどといった電車が主な交通手段として利用する機会が多く、観光地へのアクセスは電車移動が便利です。
三重県の歴史
三重県は1876年4月に旧安濃津県である三重県と度会県が合併して現在の三重県が誕生しています。誕生の前後には市民の反発による一揆や暴動などが起こり、政府と市民との間で対立関係となっていたものの、両者が歩み寄る形で騒動を鎮めます。
1936年には四日市大博覧会が開催され、アジア各国の展示物やモーターや発電機など日本の技術を展示した近代科学館。北海道から沖縄までの日本全国の土地で作られた漆器や織物、海産物など約10万点以上を展示した産業館など、当時の日本の最先端技術を諸外国に向けて紹介しました。
観光地としては1963年9月に鈴鹿サーキット開園を皮切りに1966年3月にナガシマスパーランドが開園。1994年4月には志摩スペイン村が開園し1998年7月にはなばなの里が開園しています。
2016年5月には先進国首脳会議が伊勢志摩にて開催され、アメリカやカナダ、ヨーロッパのリーダーたちが三重県に集結し会合を行いました。
三重県について
2000年以上の歴史がある伊勢神宮
三重県伊勢市にある伊勢神宮は日本最高の特別格の宮とされていて、日本国民の総氏神とされています。
そんな伊勢神宮は2000年以上前に皇大神宮(内宮)、1500年以上前に豊受大神宮(外宮)が誕生しました。
内宮は太陽にも例えられる天照大御神をまつる全国の神社の中心で、外宮は天照大御神の食事を司ったといわれています。
また、伊勢神宮は日本最高の特別格の宮ということもあり、内宮や外宮、14ヶ所の別宮、43ヶ所の摂社、24ヶ所の末社、42ヶ所の所管社、合計125社の集合体を総称して神宮と呼ばれます。
伊勢神宮をお参りする際は外宮から内宮へと順番に回ることがならわしなので、お参りの際はならわし通りに参られてはいかがでしょうか。
江戸や明治の町並みを再現したおかげ横丁
伊勢神宮の内宮すぐ側にあるおかげ横丁は約800mの石畳の道に約50の三重県名物の郷土料理やお土産、特産物などを販売しているお店が出店されています。
屋台で食べ歩きするのもよし、三重県ならではのお土産を購入するのもよし。日本ならではの風情ある町並みを探索してみてください。
真珠養殖発祥の地
三重県は100年以上前に真珠養殖に成功し、今では真珠養殖発祥の地として日本国内で有名です。
真珠販売で世界トップシェアを誇るミキモトの創業者である御木本幸吉が三重県の英虞湾で真珠の養殖に初めて成功しました。
真珠養殖を成功させて以降、英虞湾を中心に真珠養殖が発達していき、今では世界最古の宝石などとも呼ばれるようになっています。
東西の文化が交わる文化の接点
日本には東京都や北海道などがある東日本と大阪や広島などがある西日本それぞれで文化が異なることが多々あり、三重県は日本列島の中央部に位置するため、各文化が交わる文化の接点とされています。
そのため、三重県内でも地域によっては東日本文化や西日本文化などそれぞれ異なる珍しい地域としても知られています。
