青森県
青森県

青森県

Aomori

青森県の位置

青森県は本州の最北端にある県です。北は津軽海峡を挟んで北海道(函館方面)と向かい合い、西は日本海、東は太平洋に開け、三方を海に囲まれます。南側では秋田県・岩手県と接します。県北部には津軽半島と下北半島が突き出し、その“はさみ”に抱かれるように陸奥湾(むつわん)が広がります。

県都は青森市、太平洋側の主要都市は八戸市。地図上では東京から北へ約700km、東北地方のいちばん上に位置し、東北新幹線で東京と直結します。中央部に八甲田山系があり、冬は積雪が多い寒冷地でもあります。緯度は米国ニューヨークとほぼ同じで、北国のイメージを持つと位置感がつかみやすいでしょう。北海道へは青函トンネルや青森港・八戸港のフェリーで結ばれ、本州と北海道を行き来する玄関口としても機能します。

西の津軽地方、東の南部地方という区分は、日本海側と太平洋側の位置関係を表しています。そのため気候や景観にも違いが見られます。

青森県の特産品

青森県は日本一のりんご産地として知られ、陸奥湾のホタテや大間の本マグロなど海の幸も豊富。にんにくや長いもなど寒冷地の畑作も盛んです。工芸は津軽塗や津軽びいどろ、こぎん刺しなど、雪国の暮らしから生まれた手仕事が今も受け継がれています。

食べ物

りんご

りんご

日本一の産地。酸味と甘味のバランスがよく品種も多彩。生食はもちろん、ジュースやパイでも香り高い。

陸奥湾ホタテ

陸奥湾ホタテ

冷たい海で育つ身は肉厚でふっくら。貝柱の強い甘みが魅力で、刺身・バター焼き・フライと調理法を選ばない。

大間の本マグロ

大間の本マグロ

黒潮と親潮が交わる好漁場の逸品。脂のりと赤身の旨さが両立し、寿司や刺身で最高峰と称される。

にんにく

にんにく

寒暖差が育む大粒で香り豊かな品質。炒め物やペースト、丸ごとオーブン焼きでも存在感抜群。

いちご煮

いちご煮

ウニとアワビの塩味の吸い物。朝霧に野いちごがのぞく景色に見立てた上品な椀。

十和田バラ焼き

十和田バラ焼き

牛バラ肉と大量の玉ねぎを甘辛ダレで鉄板焼きにするB級グルメの代表格。イベントや専門店も多く、全国的な知名度を獲得。

貝焼き味噌

貝焼き味噌

ホタテの殻を鍋代わりに、貝・味噌・卵を煮上げる青森ならではの漁師料理。家庭や居酒屋でも定番で、観光客にも人気。

工芸品・その他

津軽三味線

津軽三味線

太い糸と大きな撥で生む迫力の音。民謡伴奏から独奏まで映え、身体に響く力強い音色は感情をも震わせます。

津軽塗

津軽塗

漆を幾重にも塗り研いで文様を浮かせる技法。堅牢で艶やか、食卓の器からアクセサリーまで長く使える。

津軽びいどろ

津軽びいどろ

手吹きならではの柔らかな揺らぎと色の重なり。四季の風景を閉じ込めたグラスや花器が旅土産にも人気。

こぎん刺し

こぎん刺し

麻布に幾何学模様を刺す津軽の刺し子。保温と補強の知恵から生まれ、今は小物や服飾に洒落て展開。

エリア

この都道府県内の独特なエリアを発見

青森県へのアクセス

北海道側からは、北海道新幹線で新函館北斗—新青森を直結。函館—青森・大間—函館のフェリーも便利。関東からは東北新幹線「はやぶさ」で新青森・八戸へ、羽田発の青森・三沢行き航空便も利用可。

関西からは伊丹・関西発の航空便(直行または乗継)が一般的で、鉄道は東京経由の新幹線。九州からは空路で羽田(または関西)経由が主流。

県内は新幹線の新青森・八戸を拠点に、奥羽本線・八戸線・津軽線、青い森鉄道、五能線、路線バスとレンタカーが要。青森空港、八戸港も移動の要衝です。

青森県の歴史

青森県の歴史は、縄文文化の大集落「三内丸山遺跡」に象徴されます。土器や住居跡が良好に残り、2021年には「北海道・北東北の縄文遺跡群」として世界遺産に登録されました。

中世以降は、東の南部氏と西の津軽氏が領した地域で、江戸時代には弘前城の城下町(現在の弘前市)が文化の中心に。北前船や津軽海峡航路で本州と蝦夷地を結びました。

明治期には近代港として青森が発展し、りんご栽培が広がって日本有数の産地に。戦中の空襲や1954年の洞爺丸事故を経て、安全な海峡横断を目指す動きが強まり、1988年に本州と北海道を結ぶ青函トンネルが開通。

今日も「北の玄関口」として、先史から近代までの歩みが生活と観光に息づいています。

青森県について

都市としての役割

県庁所在地の青森市は、行政や交通の中心であり、青森ねぶた祭の開催地としても全国に知られています。弘前市は弘前城や桜の名所として文化的な役割を担い、八戸市は東北有数の港町として漁業と工業の拠点となっています。津軽地方と南部地方という二つの歴史的な文化圏を抱えていることも、青森県の都市の役割に多様性を与えています。

名所

青森県の名所といえば、まず弘前城の桜と青森ねぶた祭が挙げられます。奥入瀬渓流や十和田湖は四季折々に美しい自然景観を見せ、下北半島の仏ヶ浦や恐山は独特の風景と信仰の場として知られています。また八甲田山は登山やスキーで人気があり、冬には樹氷「スノーモンスター」が観光客を魅了します。

文化

青森の文化は、厳しい自然環境の中で育まれた力強さと、豊かな祭りや芸能によって特徴づけられます。ねぶた祭や弘前ねぷた、五所川原立佞武多など、灯りと迫力に満ちた祭りは県民の誇りです。また津軽三味線は全国的に知られる伝統芸能で、青森を代表する音楽文化です。食文化も豊かで、りんごの生産量は日本一を誇り、新鮮な海鮮や郷土料理(けの汁、いちご煮など)も人々を惹きつけています。