鹿児島県
鹿児島県

鹿児島県

Kagoshima

鹿児島県の位置

鹿児島県は日本の南に位置する九州地方の県。九州本土の南端部と薩南諸島からなり、北側は宮崎県と熊本県に接しています。東シナ海と太平洋に囲まれた海洋性の地域で、温暖な気候が特徴です。

県内には桜島や霧島山など活火山が多く存在し、火山活動による温泉地も数多く見られます。気候は亜熱帯性気候に近く、年間を通して温暖で降水量も多いです。特に夏は高温多湿となり、冬は本州に比べて温暖ですが、時折強い季節風が吹きます。

鹿児島県は奄美群島などの離島も含むと、南北に長く伸びているため、地域によって気候差があります。最南端の佐多岬から北海道までの距離は約2,000kmにもなり、日本の南北の広がりを実感できる場所でもあるでしょう。

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鹿児島県の特産品

鹿児島県の特産品を語る上で欠かせないのは、南国特有の温暖な気候と、火山地帯がもたらす唯一無二の土壌です。 この地ならではの環境で育つ滋味豊かな作物に加え、黒潮の恩恵を受ける海域からは、鮮度抜群の海産物が日々届けられます。 さらに、長い歴史の中で磨かれてきた薩摩焼や大島紬といった伝統工芸、そして独自の酒文化を象徴する本格焼酎。これらは単なる製品ではなく、この地に脈々と受け継がれてきた職人の意地と、豊かな感性の結晶といえるでしょう。

食べ物

かごしま黒豚

かごしま黒豚

サツマイモを食べて育つことで、脂身にほのかな甘みがあるのが特徴です。肉質は柔らかく、さっぱりとした味わい。とんかつやしゃぶしゃぶで、そのとろけるような旨みをダイレクトに楽しむのがおすすめです。

桜島大根

桜島大根

世界一大きな大根としてギネス記録にも認定されています。きめが細かく、煮崩れしにくいのが魅力。火山灰の土壌で育った独自の甘みがあり、冬の時期に味わう「ぶり大根」などの煮物料理には欠かせない逸品です。

さつま揚げ

さつま揚げ

新鮮な魚のすり身に地酒などを加え、油で揚げた鹿児島のソウルフードです。お店ごとに個性が光り、野菜やチーズ入りなど種類も豊富。そのままでも美味しいですが、軽く炙ると香ばしさが際立ち、お酒も進みます。

芋焼酎

芋焼酎

「焼酎王国」鹿児島が誇る、サツマイモを原料としたお酒です。伝統的な技法で造られ、ふくよかな香りと深いコクが楽しめます。お湯割りにすると香りが一層立ち上がり、鹿児島の郷土料理との相性も抜群です。

工芸品・その他

本場大島紬

本場大島紬

世界三大織物の一つに数えられる絹織物です。奄美大島特有の「泥染め」による深みのある黒色と、緻密な絣模様が特徴。非常に丈夫でシワになりにくく、親子三代にわたって着られると言われるほどの最高級品です。

薩摩焼

薩摩焼

豪華絢爛な絵付けが特徴で貴族向けだった「白もん(白薩摩)」と、漆黒の艶が美しく庶民に親しまれた「黒もん(黒薩摩)」の2種類があります。対照的な二つの美しさが共存する、鹿児島を代表する陶磁器です。

薩摩切子

薩摩切子

厚い色ガラスを削り出すことで生まれる、色の濃淡「ぼかし」が最大の魅力です。重厚感のあるカットと、光を浴びて宝石のように輝くグラデーションは、まさに職人技の結晶。観賞用としても高い人気を誇ります。

薩摩錫器(さつますずき)

薩摩錫器(さつますずき)

江戸時代に錫鉱山が見つかったことから発展した金属工芸です。重厚な光沢と、職人が手作業で刻む独特の模様が特徴。錫にはお酒の味をまろやかにする効果があると言われ、酒器や茶筒として長く愛用されています。

鹿児島県へのアクセス

鹿児島への旅は、新幹線、飛行機、そして船と、多彩なアクセス方法から選ぶことができます。

陸路の主役は九州新幹線。終着駅の「鹿児島中央駅」までは、新大阪から約4時間、東京からも約7時間で到着します。県内には出水や川内といった新幹線の停車駅があり、県北へのアクセスもスムーズです。

空の便を利用するなら、霧島市にある鹿児島空港が玄関口となります。東京や大阪、名古屋といった国内主要都市はもちろん、ソウル、上海、台北、香港といったアジア各国からの直行便も就航しており、国内外から多くの旅行者が訪れます。

また、船旅も鹿児島ならではの醍醐味です。大阪南港からは志布志港へ向かうフェリーが運航しており、ゆったりとした時間を楽しめます。鹿児島港からは、世界遺産の屋久島や種子島、奄美群島などの離島を結ぶ高速船やフェリーが毎日行き交い、島々への旅の起点となっています。

県内の観光には、JR在来線や路線バスに加え、鹿児島市内を走る市電(路面電車)が便利です。のんびりと車窓を流れる景色を眺めながら、歴史的名所を巡るのも鹿児島観光の楽しみの一つといえるでしょう。

鹿児島県の歴史

鹿児島県は、1871年の廃藩置県により、古くから島津氏が統治した薩摩藩と大隅藩が統合されて誕生しました。

幕末、西郷隆盛大久保利通といった偉人を輩出し、明治維新を成し遂げる最大の原動力となりました。1863年の薩英戦争で西欧の軍事力を痛感した薩摩は、いち早く近代化に着手。日本の夜明けを牽引する存在となりました。

しかし維新後、新政府との対立から1877年に日本最後の内戦「西南戦争」が勃発。西郷が城山で自刃し、武士の時代が終わりを告げた終焉の地でもあります。また、1549年にザビエルが上陸したキリスト教伝来の地であるなど、古くから海外に開かれた「日本の窓口」としての歴史も持っています。

鹿児島県について

二つのロケット発射場を持つ宇宙開発の拠点

A rocket launching from a coastal area, leaving a trail of smoke, under a bright sun.

鹿児島県は、国内で唯一、二つのロケット打ち上げ施設を有する「宇宙に最も近い場所」です。種子島にある「種子島宇宙センター」は、大型ロケットの打ち上げを担う世界有数の美しさを誇る射場として知られています。

一方で肝付町の「内之浦宇宙空間観測所」は、日本初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げた歴史的な地であり、現在は小惑星探査機などの観測・打ち上げ拠点となっています。この二つの拠点の存在が、鹿児島を日本の科学技術の最前線たらしめています。

市町村単位で日本一を誇る「かごしま茶」

Rows of green tea bushes in a field under a bright sky.

お茶といえば静岡を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実は鹿児島は全国トップクラスの生産量を誇る茶どころです。特に南九州市は、市町村単位での合計生産量において日本一を記録しています。広大な平坦地を活かした大規模な茶園経営が特徴で、温暖な気候により「日本で最も早く新茶を楽しめる」のも大きな強みです。「かごしま茶」としてブランド化されたその味わいは、豊かな香りと深いコクが評価され、近年は国内外で高い人気を博しています。

国内最大の面積を誇る広大な竹林環境

鹿児島県は、竹林面積が日本一であることも意外に知られていない事実です。特に大型の「孟宗竹(もうそうちく)」の面積が広く、古くから工芸品や建築資材として活用されてきました。現在では、この豊富な竹資源を環境負荷の少ないエコロジー素材として再定義する動きも活発です。竹繊維を利用した紙の製造や、炭素固定能力の高さに着目した持続可能な資源活用など、伝統的な竹文化が現代のSDGsの視点からも注目を集めています。

スタジオジブリ『もののけ姫』が描いた神秘の森

A lush, moss-covered forest with a stream flowing over large, green rocks and gnarled trees.

屋久島の「白谷雲水峡」は、スタジオジブリの名作『もののけ姫』の舞台のモデルとなったことで世界的に有名です。樹齢数千年を超える屋久杉と、岩や樹木を覆い尽くす深い苔の緑が織りなす風景は、まさに太古の神々が住まうかのような神秘的な雰囲気を漂わせています。この圧倒的な自然美は、宮崎駿監督をはじめとする多くのクリエイターにインスピレーションを与え、今もなお多くの人々を惹きつける「聖地」となっています。

新海誠監督が映し出した種子島の空と情景

新海誠監督の代表作の一つ『秒速5センチメートル』の第2話「コスモナウト」では、種子島が物語の主要な舞台となっています。劇中では、夕暮れ時の美しい空や、打ち上がるロケットの圧倒的な存在感が繊細な色彩で描かれました。

実在する学校や海岸、種子島宇宙センターの風景が忠実に再現されており、作品の世界観に浸りながら島内を巡るファンも多く、現代カルチャーにおける鹿児島の新たな魅力を発信しています。

国立公園と世界自然遺産の「日本初」の称号

鹿児島県は、日本の自然保護の歴史において二つの「最初」を刻んでいます。1934年に、霧島(現・霧島錦江湾国立公園)が日本初の国立公園の一つとして指定されました。さらに1993年には、屋久島が白神山地とともに、日本で初めての世界自然遺産に登録されるという快挙を成し遂げました。これらは、鹿児島が誇る生態系の豊かさと、その景観の価値が国や世界から認められた証といえます。

桜島と共に生きる「克灰」の精神と独自の習慣

A volcano erupts smoke against a blue sky, overlooking a bay and city.

世界でも稀な、100万都市の至近距離に位置する活火山「桜島」。鹿児島の人々は、日常的に降り注ぐ火山灰を単なる厄介者と見なさず、共に生きる「克灰(こくはい)」の精神を育んできました。

天気予報に「降灰予報」が組み込まれ、家庭には火山灰専用の回収袋「克灰袋」が配布されるほか、学校のプールには灰捨て場が設置されるなど、世界的に見てもユニークな火山共生文化がこの地には根付いています。